【2j3j】風紀委員長を振り回したい【fw】

▹▸17. ページ17

．




『いや、私風紀委員長なんです…！！』

「放課後は関係ないでしょ！！ほらぁ、行こうって〜！」

『そ、そうだけど〜！！』




西宮A(18歳)

私は今、クラスの子に強引に連れられ合コンをしています

ちくしょう、なんなんだあの陽キャ

高校生が合コンなんかするな

100歩譲ってサラがいる

あぁ、苦手だ……

カラオケのあの雰囲気と言い、チャラ男の香水の匂いが飛び交うこのいやな空間




『サラぁ…』

「あちゃ〜…あとで一緒に抜け出そうね」




不安な顔全開の私の手を握ってにっこり笑ってくれるサラに抱きついた

も〜サラ大好き〜！！

えぇ〜Aかわい〜！なんてにこにこしながら抱き返してくれたサラを横目に、チャラチャラしたイケメン陽キャが私の隣に座ってきた




「ね、Aちゃん可愛いよね、彼氏とかいんの？」

『は、？私？』

「俺狙っちゃってもいーよね？」

『なんで私…』

「あんまA困らせないでくれる？」




気味の悪い距離の詰められかたをされてどもってしまう

サラが助けてくれたのだが、ちょくちょくちょっかいを出されるようになった




『怖かった…』

「ちょっと、もうちょっと頑張ってて」




そう言って急いでLINEを閉じたサラ

彼氏かな？なんて思いながらちょっとトイレ行ってくるね、と部屋を出た

後ろから着いてきている男なんか知らずに

廊下でため息をつく、最悪だ

もっと強めに断れば良かった




『お母さんに遅くなるって連絡しなきゃ』

「やっほ、Aちゃんてさ、SNSとかやってる？てか良かったらさ、2人で抜け出さない？」

『っ…！？やっ、てないです！』




しまった、気づかなかった

ついに腕を掴まれて、逃がさないぞ、とでも言うようにチャラ男イケメンが距離を詰めてきた

どうしよう、誰も居ないのに、







「ほーら、行こう、怖くないよ？」



『待って、やめて、誰か、』





声が出なくて

大きい声が出せなくて

力では叶わなくて

自分が情けなくて目に涙が溜まった







．

▹▸18.→←▹▸16.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す