# ページ11
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この三日間で、全員に印象を持たせよう。典型的なものより少しやりすぎなくらいの、いい子ちゃんを。全てはWCのために。私たちの欲望のために。
瞼の裏に浮かぶ未来が、どうしようもなく楽しみでつい、一瞬の間だけれども口元が緩んだ。
でもその笑みには、しつこく自分に言い聞かせているような気がして。でも望んで選んだ道だ、そんなはずないと押し込めた。
ーーーーーーーーーー
プシュー、というバスの扉が開く音と同時に外へ飛び出す。
数回深呼吸をして、ようやく着いたと辺りを見回していると、先輩たちも降り始めていた。
「いやあ、もうあと五年くらいは乗りたくないですね！！！」
「無理に決まってんだろアホか。またこれが終わったらバスで帰るんだよ。ふはっ、残念だったな。」
そうして楽しそうに顔を歪める花宮先輩。それでも尚美人は変わらないあたりがすごいなあと思う。
続いて近づく原先輩は、花宮先輩の顔を見て一歩体を引いた。
「うわあ花宮の顔が凶悪〜。」
なんか言葉にできないけどすごい顔。なんて言ってケラケラ笑う原先輩はとても楽しそうだ。
私もそれに首を縦に数回ふって同意を示す。そして口を開いて、つけたして伝えた。
「ですね、まあ理由はだいたい見当がつきますけど。単に楽しんでいるのと、これからが面倒だという気持ちがあるのとで混ざって複雑なんでしょう。ねえ花宮先輩？」
花宮先輩は答えず、変わりとでもいうように歩きだした。そしてそれに続くように先輩たちも歩きだす。
大きな荷物は先に部屋へ送られる。古橋先輩が持ってきてくれた練習の方のバックを手にとって、私も先輩たちを追いかけた。
遠目に見えるカラフルな髪色に胸を高鳴らせながら、中学時代の自分をもう一度確認するために思い出した。
今はまだ、馬鹿みたいにニコニコ笑っていよう。何気なく爆弾を投下できるように。少しずつ、少しずつ毒を巡らすの。
「あは、最高にくだらない話。」
なんて呟いたけど、先輩たちには聞こえたかな。
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織叶(プロフ) - じゅんこさん» 初めまして！そう言っていただけて何よりです。とても励みになります、ご読了ありがとうございました！！ (2018年8月3日 0時) (
レス) id: da72fed0d7 (このIDを非表示/違反報告)
じゅんこ(プロフ) - めっちゃおもしろいかったです！ (2018年8月2日 3時) (レス) id: 15b677e26e (このIDを非表示/違反報告)
織叶(プロフ) - コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！一応完結までのイメージはあるので、それまで読んでもらえたら幸いです。応援ありがとうございます！頑張ります！ (2018年2月20日 5時) (レス) id: da72fed0d7 (このIDを非表示/違反報告)
きななん:)湯豆腐。(プロフ) - コメ失礼します。面白いです！更新頑張ってください(о´∀`о) (2018年2月19日 22時) (レス) id: 603cf921d7 (このIDを非表示/違反報告)
織叶(プロフ) - 詠宮さん» コメントありがとうございます！んふふ、ニヤニヤしてもらえたらこちらこそ最高です...！これからも霧崎第一の青春をよろしくお願いします！ (2017年11月15日 22時) (レス) id: da72fed0d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：織叶 | 作成日時：2017年11月13日 15時
