59 ページ27
バンッ!!
屋上の扉を力任せに開く
そこには案の定飛び降りようとしているまふ
「何で来たの」
強気に言うその声は震えている
『助けに来た、友だ「気安く友達なんて言うな!!!」
まふの真っ赤な瞳が私を睨む
その瞳には涙が浮かんでいて、目の色と夕日のせいで血のようにも見える
『っ…もういっか
この際、友達じゃなくてもいい
だから、生きて?』
「は?」
唖然としているまふの隣に並ぶ
まふは反射的に避ける
柵に掴まって遠くを眺めたあと、まふの方を振り向いて言う
『まふの代わりに、私が死んであげる!だから、翔太を、彼方を支えてあげて』
出来るだけ明るく、恐怖心を掻き消せ
「なっ…」
ちょうど、この世界が嫌いになった日だ
楽になれる、そう思っていた
柵に手をかけ、反対側へ行く
『ふぅ…
じゃあね』
私は、その言葉と共に目を瞑り流れに身を任せた
聞こえてきたのはまふの叫び声と、カラスの泣き声
鈍い音と共に激痛が走った
そして私は目を閉じた
861人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雫 - 続きがむっちゃ気になります...! (2023年2月13日 7時) (レス) @page37 id: fbda915cf9 (このIDを非表示/違反報告)
きの - まふらんさん» ...!ありがとうございます!余裕ができたら書きます! (2020年5月21日 20時) (レス) id: 1cb5b8cc5a (このIDを非表示/違反報告)
まふらん(プロフ) - 昨日から読み始めて一気読みしました!! すっごくつづき気になります! 戻ってきて欲しいですぅーーー! (2020年5月9日 9時) (レス) id: 89e35b5de7 (このIDを非表示/違反報告)
きの - Noaさん» 光栄です...!書きますー! (2020年5月4日 11時) (レス) id: 1cb5b8cc5a (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - 面白すぎて一気読みしちゃいました!戻ってきてほしいです! (2020年4月30日 13時) (レス) id: a5ec3ec710 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きの&きょう(補助…あす) x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2019年4月23日 18時