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三日月side
意識を飛ばした主をそっと壁に寄りかからせるように置く。
出血量が多すぎる。このままでは主が手遅れになるかもしれぬ。そのためにもまずはこやつを一掃。地下室から出る必要があるな。
『まだ戦えるな、山姥切よ』
「...もちろんだ」
すらり、と本体を鞘から抜く。顕現されてからはあまり戦う場面もなく、少し腕が鈍っているかもしれんが。
それでも。
やっと見つけた俺の主だ。事は一刻を争う。こんなところでもたもたとぐたらぬ斬り合いをしている暇など全くない。
『さて、本気でいくとするか。主に傷をつけたこと、後悔するがよい』
交じりあった刀は火花を散らせた。
＊
『...ってぇ』
ずきずきという音がつきそうな痛みのせいで目が覚めた。が、何故か視界がおかしい。
「主ぃぃぃ！！！」
『ぐほっ！』
おかしいと思ったのはどうやら加州様が視界いっぱいに映りこんでいたかららしく、起きた瞬間に容赦なく懐へ突っ込んできた。お願いだからそろそろ手加減ってものを覚えてくれ。傷口開くわ！！
じわっ
「ああああ！？主の傷口がぁぁ！ちょっと薬研んんん！！」
予想的中。見事に開いたのか真っ白な包帯にじわじわと赤黒い染みが広がっていっている。さすがの加州様もやばいと思ったのか薬研様に助けを求めながらギャーギャーと騒いでいた。
『これくらい大丈夫ですよ。傷が治るまでは懐へ突っ込んでは来ないでくださいね。命を落としかねないので』
少しびびらそうと言葉選びを雑にしてそう言えば加州様の瞳から雫が落ちてきた。んんんん！？
「ごめんっ主...！！俺もうそんなことしない、女の子みたいにおしとやかで可愛くいるから嫌わないでぇ...」
お豆腐メンタル発動させてしまったぁぁぁ！！！
『いえ、治るまでは、ですよ？治ればいくらでも突っ込んできていいので。だから泣かないでくださいよ。こんなのすぐに治りますから』
「...手入れ部屋行く？」
『いや、そういう意味じゃない』
さっきまで泣いていたというのにあざとく上目遣いでからかってくる加州様って一体...。
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ララーサ - なまずさん分かります。見ていてつい笑ってしまいます(笑)頑張ってください。 (2021年1月4日 16時) (
レス) id: 60e0ce23dd (このIDを非表示/違反報告)
なまず - なんか、主のつっこみが好きですw(更新頑張ってください (2020年3月15日 23時) (レス) id: bd44181088 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - ゆりぃさん» ありがとうございます！私の趣味の性格を詰め込んだ男主ですが良いと言ってもらえて嬉しいです笑 (2019年12月21日 23時) (レス) id: 5f520ce7f7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりぃ - 読んでいて、神様を大切に(敬っている)している男主さんがいいと思いました！凄くいい作品だな、と私は思います！(笑)これからも更新頑張って下さい！！応援してます！！！ (2019年12月20日 20時) (レス) id: 1568344429 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - 夜月さん» 冒頭は加州様でした。わざわざ誤字の指摘をしてくださってありがとうございます！これからも頑張らせていただきます！ (2019年10月7日 23時) (レス) id: db368979ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まかろん | 作成日時：2019年10月7日 17時
