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第三十三話 直撃からの再会 ページ36




「Aさん、何処に消えちゃったんでしょうか……」



中島敦は完全にハイライトを失った目で国木田にそう話し掛けた。

だが国木田とて判らなぬものは判らぬ。諦めた表情で「判らん」と返した。



「……本当に、此の儘一生会えずに終わっちゃったら如何しよう」

「心配だよね。携帯も置きっ放しだったから連絡すら取れないし、太宰さんが付けてたGPSでも見付けられないし」



思わず其処は突っ込みたくなる所だったが、其の突っ込み役が現在不在なのだ。



「其れに加えて乱歩さんの【超推理】でも無理となると……神隠しにあったとしか」



うぅん、と国木田は唸る。

太宰は隙が在れば外に探しに行くし、敦も其れに付いて行こうとする。乱歩だって推理をしているのか話し掛けても反応が無い。他の社員も業務後や休憩時間は外へ見回りに行っている。


其れでも尚、彼女は見付からなかった。



「僕、一寸探しに行ってきます」

「別に良いが仕事は終わらせるんだぞ。序に太宰も連れて帰ってこい」



厚は探偵社の出入り口へ向かい、把手(ドアノブ)へと手を伸ばした───其の瞬間、誰かが外側から勢い良く扉を開けた。

当然彼の顔面に直撃(クリティカルヒット)する訳で、敦は床で鼻を押さえながら悶絶した。何となくデジャブ感がする。



「あっ、ごめん敦君!大丈夫だった?」



開けた本人が気づき、彼へオロオロとしながら手を差し伸べた。敦も有り難く手を乗せる。



「すみません。大丈夫、です…………は?」



敦は目を見開いて驚愕した。

何故なら───行方不明の彼女が其処に立っていたのだから。


国木田も何が起こったか判らないようで時が止まったように動きが停止している。だが少しすると動き始め、わなわなと震えながら彼女に指を指した。



「みっ、見つけたぞ!!!」



否最初の言葉が其れかい、と誰かが突っ込む。

然し国木田の御陰で周りの人間も理解し始め、彼女のもとへ駆け寄って行った。



「えっ、本当にAさんですよね……?そうなんですよね?」

「ちゃんと本人だからね!?御免ね、急に居なくなっちゃって」

「………生きてて、良かった」

「ん゙ぐッ、鏡花ちゃんも心配してくれるなんて……」



私は幸せ者だなぁ、と語るAの姿は微笑ましい。が、少し違和感を感じる。




先程からずっと左手を隠しているのは気の所為だろうか。


第三十四話 此奴が一番犬属性→←第三十二話 正直云って



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , オメガバース   
作品ジャンル:ファンタジー
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Gal - 魔人ガーZ…なんかあったな、そんなの。ガンダムみたいな奴… (4月27日 19時) (レス) @page45 id: 6203c50de1 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - お二人共コメント有難うございます!!真逆そこに触れていただけるなんて……(笑) (3月4日 14時) (レス) id: 1a675fd086 (このIDを非表示/違反報告)
零奈(←履歴を消したバカ)(プロフ) - 瑞穂さん» 同じく!! (3月3日 23時) (レス) id: b9e38a5313 (このIDを非表示/違反報告)
瑞穂(プロフ) - 物語に関係ないけど、魔人ガーZ好きです (3月3日 23時) (レス) @page45 id: 18f9935b97 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - graply12さん» 私チョロいのでその言葉信じちゃいますよ……??良いんですね!?!?コメント有難うございます!!公開するのはいつになるかは分からないんですが、書き溜め作っときますね……! (3月2日 22時) (レス) id: 1a675fd086 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サラミザラ | 作者ホームページ:無し  
作成日時:2023年10月25日 23時

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