運命の番【文スト】

第二話　違和感 ページ2

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両親共にβ。通常だったら二人の子であるAもβ＿＿＿の筈だった。だが両親の顔には汗が滲んでいた。


何故ならそう───自分たちの子供があまりにも優秀過ぎたからだ。親バカとかそう云う問題ではなく。

何をやらせてもトップを掻っ攫い、容姿端麗。夏の夜空のように美しい紺の髪、金色に輝く瞳。一時は本当に自分たちの子供なのかを疑い、DNA検査もしたが結果は変わらず。


同じく娘であるAの額にも汗が滲んでいた。

＊＊＊


死んだ魚の目をした幼女って可笑しいですかね。



私は立派に二十歳を迎え就職先も決まり、気ままに社会人生活を送ろうとしていたただの一般ピーポーだった＿＿＿一寸前までは。

良く在る異世界転生物語宜しくトラックに引かれて死んだ。そう死んだのだ。でも所謂トラ転するとか聞いてないて。泣きそう。一寸其れは置いておいて驚いたことがもう一つ。



……ここオメガバースの世界線やんけ。



確かによくαだとかΩだとか耳にしていたが、真逆のまさかでオメガバース。薔薇とか百合でよく使われた設定だ。だがだがもう一つ。



アタシ優秀すぎじゃない？



決して自惚れている訳ではない。本当のことなのだ。何をやっても一位一位。謎に特化しすぎた容姿。βの両親からαが生まれるなんて聞いたことがない。だが、起こら無いとも言い切れない。



否ソコはΩになってイケメンに囲われるとかそういうヤツがテンプレなんじゃないの？？？



神様は不平等だ、真逆自分が囲う側なんて……可愛い男の子達メロメロに甘やかすのも良いけどさぁ？甘やかされたいんだよ私は！！！


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