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ページ33

「下巻…?下巻を知っているんですか!」








思わず声を荒げてしまった。



それはどこを探しても見つからなくて、幼い頃の俺が何より探し求めていたもの。









「嗚呼、知っておる。だが、上巻と中巻だけで満足しておけ。下巻は最悪だ。

それがお主のためだ」



「……そうもいかない」



「なら、君が書くといいよ」








突如、聞こえてきたもう一つの声。



其方を向けば、自分と対して変わらない背をした男の子がいた。






彼の紫色の瞳は酷く濁っていて、深淵のようだ。







「黒川の小僧ではないか」



「……俺が、書く……?」



「うん、そう。この本の下巻はね、全く理解出来ないんだ。雑過ぎて目に余る。

だからさ、君がもし書き上げた時は_____僕に、読ませてよ」



「!」









目を見開く俺を見て、男は愉快そうに笑う。



僕に読ませて、そう言った彼の頭を撫でて言った。







「それは名案じゃな。お主が続きを書き、その小説を完璧なままにしておこう。

お主には、その資格がある」



「……貴方は一体、誰なんですか?」



「わしは________」















夢が出来た日のことだった。

第七十一話→←織田作之助の夢



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とうもろこーん。(プロフ) - すーさん» ありがとうございます!!前作より劣化したかな、とか思いながら書いてたので、そう言って頂けるととても嬉しいです。今は新作の方で頑張ります!! (2022年2月16日 9時) (レス) id: 1ec8bc3000 (このIDを非表示/違反報告)
すー - めちゃめちゃ面白かったです‼︎もし続編出るようでしたら必ず読ませていただきますね…‼︎ (2022年2月15日 22時) (レス) @page50 id: bd90c5f980 (このIDを非表示/違反報告)
とうもろこーん。(プロフ) - Yasi123さん» コメントありがとうございます〜!あまり自信がなかったので、満足して頂けたようで安心しました!応援もありがとうございます!! (2022年2月15日 10時) (レス) id: 1ec8bc3000 (このIDを非表示/違反報告)
Yasi123(プロフ) - 最終話、衝撃でした…でもとても面白かったです!私は続編が見たいという気持ちが強いですが、無理せずに頑張ってください! (2022年2月15日 9時) (レス) @page50 id: ea7056b992 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とうもろこーん。 | 作成日時:2021年12月24日 21時

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