【マギ】第3皇子の彼女【紅覇】

第8夜 ページ9

「ふいー…そろそろ体動かさないとなあ」

「そうね。久々にやる？」
「いいね、やろう！」

そう言って2人は広間に向かった。


今から起こることは、煌帝国の誰もが魅了され、恐怖する、大乱闘。


金属器使いの第三皇子と、か弱く見える美しい少女が

スピード感あふれる闘いを見せてくれるのだ。


ー広間ー

2人はそれぞれウォーミングアップにストレッチなどをしていた。
それを見かけた下女が周りに広め、あっという間に広間は煌帝国の人たちで埋め尽くされた。

「今日はどんな闘いが見られるのか楽しみだな」
「またA様が勝つのかしら…」
「紅覇様もものすごく強いのに、A様相手だとなあ…まさか彼女だから手を抜いてるのか…？」

そんな会話を聞いた紅覇はイラっとしながら、
「手加減なんてしてるわけないでしょ、そんな余裕ある相手じゃない…」

と呟いた。


そう、金属器使い相手でも怯まず、それ以上の力を秘めているほど、Aは強いのだ。


「紅覇、手加減したら許さないわよ？」
「しないよ！そっちこそしないでよね！！」
「じゃあ一瞬で負けないでよね？」
「望むところ！！！」


ダンッ！！

2人とも地面を強く蹴り、お互いにお互いの方へ走り出した。


さあ、華麗なる戦闘の始まりだ。

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