第44夜 ページ48
その後も同じように過ごし、あっという間に1週間は過ぎていった。
滞在最終日。Aは調理師と共に森にフルーツを採りに向かっていた。
「この前食べたものがすごく美味しかったの。だから調理法も教えてくれると嬉しいわ。」
「ええ、構いませんよ。むしろ大歓迎ですわ。覚えて帰っていってくださいね。」
かなり実がなっていたので、多く収穫した。
その後調理室へと向かい、採ったうちの1つを使って作り方を教わった。
「今日はありがとう。みんな喜ぶわ。」
「いえ、そんな。またいらしてくださいね。」
そういって調理師とはわかれた。
出航の時間になり、煌帝国の一行は船に乗り込む。
Aが乗る前に、皆が声をかけて来た。
「また来てくれよ。俺が特例で通してあげよう。」
「あら、それはありがたいわね。」
「また剣術教えるからな!」
「楽しみにしておくわ。」
「私とも、手合わせお願いします!」
「ええ、もちろんよ!」
皆にお礼を言った後、船に乗り込んだ。甲板から顔を出し、見送ってくれる皆に向かって手を振った。
想像していたのとまるで違う、賑やかで、楽しくて、優しさに溢れた、とてもいい国。
なんで勝手に嫌だと決めつけていたのだろう。
Aは後悔した。
行く前はあんなに憂鬱だったのに。
嫌悪していた国だったはずなのに。敵国のはずなのに。
煌帝国の友好どころか…私がこの国を好きになっちゃったよ。
Aは寂しそうに笑った。
汽笛がなった。
ゆっくりと船は動き出し、煌帝国へと向かう。
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*riria*(プロフ) - あおぴーさん» ありがとうございます!あれっ、本当ですか!?ご指摘されなければ気付きませんでした!訂正させていただきます! (2017年12月29日 14時) (レス) id: e74e338575 (このIDを非表示/違反報告)
あおぴー(プロフ) - この小説ハマりました!これから頑張ってください!あと、主人公のプロフィールで紅覇の彼女じゃなくて彼氏って書いてありました。 (2017年12月29日 10時) (レス) id: 41b52c9fe8 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - がんばっ(*´罒`*) (2017年10月2日 18時) (レス) id: 6a6fa932dc (このIDを非表示/違反報告)
*riria*(プロフ) - 優愛さん» そう言っていただけて嬉しいです!!更新が遅くなっていますが、今後ともよろしくお願いします。 (2017年8月17日 18時) (レス) id: 84674f5e6b (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - お気に入りに登録させてもらいました!毎回読むのが楽しいです!頑張ってください! (2017年8月17日 11時) (レス) id: 17cace4cd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*riria* | 作成日時:2017年3月25日 8時