第43夜 ページ47
「脇はしめて。そう。落第点だからな。」
「なるほどね」
「それで、ここで踏み出して、こうっ!」
一回転して刃を突き出したり、素早く、低姿勢で切り裂いたりするポーズを、アリババはとってみせた。
「…わかったわ。だいたいこれで全部の動きが把握できた。」
「えっ、今の2パターンだけで?」
「ええ、元々体術は得意だしね…ちょっとやってみるわ。」
そう言うと誰もいない方に向かってぴっしりと構え、軽々とした身のこなしで教えてもらった以上の技をやってみせた。
「す、すごい…そんなに早くできるようになるなんて…」
「Aって本当にすげーのな…」
さすがのシャルルカンも驚きを隠せないでいる。
「もう戦えるわ。シャルルカン、お相手よろしい?」
「もちろんだ!かかってこい!!」
特殊な流派を持つシャルルカンと、教わったばかりの王宮剣術で戦うA。
さあ、勝つのはどっちだ。
キン、キン、と、刃のぶつかり合う音がする。
今習ったとは思えないほど素早く、華麗に、力強く、的確にシャルルカンを押していく。
「くそっ…本当に初心者かよっ…」
あのシャルルカンが苦戦するほどだ。相当強い。
Aはというと、息を切らす様子もなく、ただ淡々と剣を向けている。
「…遅い」
ボソリと呟いたかというと、一瞬でシャルルカンの長い剣を吹き飛ばし後ろに周り、喉元に短剣をかざした。
「っ…」
動けなくなったシャルルカンは、降参せざるを得なかった。
「ふう…ありがとうございました。」
丁寧にお辞儀をしたAは、清々しい顔をしていた。
げんなりとしたシャルルカンは、アリババと肩を組んで酒を飲みに行ってしまった。
ちょっとやりすぎたか、とその時に思った。
_______________
next→
79人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*riria*(プロフ) - あおぴーさん» ありがとうございます!あれっ、本当ですか!?ご指摘されなければ気付きませんでした!訂正させていただきます! (2017年12月29日 14時) (レス) id: e74e338575 (このIDを非表示/違反報告)
あおぴー(プロフ) - この小説ハマりました!これから頑張ってください!あと、主人公のプロフィールで紅覇の彼女じゃなくて彼氏って書いてありました。 (2017年12月29日 10時) (レス) id: 41b52c9fe8 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - がんばっ(*´罒`*) (2017年10月2日 18時) (レス) id: 6a6fa932dc (このIDを非表示/違反報告)
*riria*(プロフ) - 優愛さん» そう言っていただけて嬉しいです!!更新が遅くなっていますが、今後ともよろしくお願いします。 (2017年8月17日 18時) (レス) id: 84674f5e6b (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - お気に入りに登録させてもらいました!毎回読むのが楽しいです!頑張ってください! (2017年8月17日 11時) (レス) id: 17cace4cd1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:*riria* | 作成日時:2017年3月25日 8時