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第40夜 ページ44

部屋に戻り、もらった服に着替えたAは、モルジアナとマスルールと共に森に向かった。

稽古をするためにここにきた。
何匹ものパパゴラス鳥が空を飛んでいる。
モルジアナはそれをみた瞬間に顔を歪めた。
「…どうしたの?」
「いえ…あの鳥、パパゴラス鳥は、とても強い鳥で、種族に関係なく強い存在に懐き、ボスとみなすのです。私の力量では…まともに捕まえる事すら出来ないのです」
「そんなに強いの…?」
あれくらいなら普通に捕まえられるだろうに、と思ったAだったが、自分を基準にしてはダメだな、と考えを改めた。

「…俺の近くには寄って来る」
ボソリとマスルールが呟いた。それだけマスルールが強いということか、と納得した。
「もっと強くならなければ…」
グッと拳を握りしめ決意の顔を見せるモルジアナはたくましいなと見直してしまった。

キィー、と鳴きながらパパゴラス鳥がこちらに向かってきた。攻撃でもして来るつもりだろう。ものすごい勢いでこちらに向かって来る。
言わせてもらうとマスルールより確実に強い自信のあるAは、マスルールに懐くパパゴラス鳥など簡単に懐かせることができるだろうと考えた。
普段は強さを表に全く出さないため強さのレベルに気づいていないであろうパパゴラス鳥はもうすぐ近くまで突進している。その瞬間に、殺気を放った。

周りに突風が起こるほどに、強烈な殺気。
マスルールもモルジアナも目を見開いた。パパゴラス鳥は急ブレーキをかけ、その圧力で地面に落下。
スライディングして受け止めた。

「キィ…」
懐いた声で、Aの頬に、長いくちばしの横部分を擦り付ける。
「ふふ、いい子ね。」
にこりと笑顔を向ける。それをみていた2人は唖然としていた。
「もう懐くとはな…」
「あの殺気は、すごかったです。」
「俺なんか敵にならない程だろうな…ボスのランキングが塗り替えられた…」
淡々とした声でいうマスルールの顔は、少し悔しそうだった。


「さあ、稽古を始めましょう?」

パパゴラス鳥を仲間の元へ返したAは、立ち上がって声を発した。



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*riria*(プロフ) - あおぴーさん» ありがとうございます!あれっ、本当ですか!?ご指摘されなければ気付きませんでした!訂正させていただきます! (2017年12月29日 14時) (レス) id: e74e338575 (このIDを非表示/違反報告)
あおぴー(プロフ) - この小説ハマりました!これから頑張ってください!あと、主人公のプロフィールで紅覇の彼女じゃなくて彼氏って書いてありました。 (2017年12月29日 10時) (レス) id: 41b52c9fe8 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - がんばっ(*´罒`*) (2017年10月2日 18時) (レス) id: 6a6fa932dc (このIDを非表示/違反報告)
*riria*(プロフ) - 優愛さん» そう言っていただけて嬉しいです!!更新が遅くなっていますが、今後ともよろしくお願いします。 (2017年8月17日 18時) (レス) id: 84674f5e6b (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - お気に入りに登録させてもらいました!毎回読むのが楽しいです!頑張ってください! (2017年8月17日 11時) (レス) id: 17cace4cd1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*riria* | 作成日時:2017年3月25日 8時

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