第36夜 ページ40
ジャカジャカと騒がしく、音楽や踊りが始まった。
「すごく賑やかね…」
「毎回こんな感じだよ!」
「迫力あるんだぜ!」
「私は一度踊りました。」
目に見える全てが輝いて見えて、ああ、思っていたのとまるで違う、とてもいい国だわ。とAは思った。
紅炎に言われた時の不安は何処へやら、楽しさだけで心が充満していた。
軽く微笑みながら踊りを見ていると1人の女の人が近づいてきて、
「ほら、あなたも踊りましょ?」
と、手を引かれた。
引かれるままにステージに立ち、何も教えられていないのに、体は自然に動いた。
誰も同じ動きをしないのが、まずよかった。自由に足でステップを踏み、回ってみたり体操的な技を披露して見せたりと、まるで練習していたかのように華麗に舞ってみせた。踊り子の服を着ているので気分が乗ったというのもあるだろう。
アラジンたちを含め観客は、大盛り上がり。
思い切り踊ることがこんなに楽しいだなんて、Aはここで初めて知った。
時間も随分と立ち、夜の10時半頃……
お酒を追加され国民のほとんどは楽しく酔っている。
楽しそうだな、と思いつつ、ごくごくと酒を飲むアリババの横に頬杖をついて座っていると、
「おら、飲めよ飲めよー!」と言われ、軽く抵抗したがあっけなく口に酒を含まされた。
葡萄酒の独特の匂いとアルコールにすぐさまやられ、顔が一気に紅潮する。
「お、はやいな!どうだ?うまいだろ!」
と上機嫌に話すアリババの声は、まさに右から左へと流れていく。酒に弱いAは、はやくも周りの声が聞こえないほどになっていた。
そしてここから、厄介な酒癖が出ることになる。
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*riria*(プロフ) - あおぴーさん» ありがとうございます!あれっ、本当ですか!?ご指摘されなければ気付きませんでした!訂正させていただきます! (2017年12月29日 14時) (レス) id: e74e338575 (このIDを非表示/違反報告)
あおぴー(プロフ) - この小説ハマりました!これから頑張ってください!あと、主人公のプロフィールで紅覇の彼女じゃなくて彼氏って書いてありました。 (2017年12月29日 10時) (レス) id: 41b52c9fe8 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - がんばっ(*´罒`*) (2017年10月2日 18時) (レス) id: 6a6fa932dc (このIDを非表示/違反報告)
*riria*(プロフ) - 優愛さん» そう言っていただけて嬉しいです!!更新が遅くなっていますが、今後ともよろしくお願いします。 (2017年8月17日 18時) (レス) id: 84674f5e6b (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - お気に入りに登録させてもらいました!毎回読むのが楽しいです!頑張ってください! (2017年8月17日 11時) (レス) id: 17cace4cd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*riria* | 作成日時:2017年3月25日 8時