第18夜 ページ20
昼間、Aは全員を広い部屋に集めた。
「あの、A様」
「お話とは、なんでございましょう?」
「いえ、大したことではないのだけれど…私と同い年くらいの、女の子、または男の子はいる?」
「わ、私でしょうか…」
怯えた顔でゆっくりと手を挙げ言葉を発したのは、童顔だが17歳くらいの下女だった。
「そう…こちらに来て。」
「えっ?」
驚いた顔で、下女は、言われた通り集まりの中から1人抜け出し、Aの横に立った。
「みんなにも宣言しとくわね。えっと…したい人はしていいけど、とりあえずこの子だけ。この期間中だけでもいい。お願い、私を呼び捨てにして、敬語はやめて」
船の中がざわついた。
身分の低いものに対し、敬語を使うなと言ったからだ。
「で、ですが、私は下女という身分で…」
「お願い。せめて私と同い年くらいならいいでしょう?息苦しいの…さっき言った通り、このシンドリア滞在期間だけでいい。私が指名しなかった人も、呼びたいなら呼び捨てでいいわ。敬語もやめて。」
「…わかり…わかった。」
敬語を使いかけた下女は、慌てて訂正した。
「なんてことだ。A様がこんなことを…」
「だがA様はもともと貴族や王族でもない、普通の少女だ…」
「A様だって、紅炎様達のことを呼び捨て、敬語なしだからな…」
ザワザワとさらに騒がしくなり始めたのを、Aは、パンッ!!という手を叩く合図でやめさせた。
「あとで私と話しがしたい人は気軽に部屋にいらして。さ、行くわよ」
「えっ、わ、私もっ?」
さっきの下女はAと共に部屋に戻った。
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*riria*(プロフ) - あおぴーさん» ありがとうございます!あれっ、本当ですか!?ご指摘されなければ気付きませんでした!訂正させていただきます! (2017年12月29日 14時) (レス) id: e74e338575 (このIDを非表示/違反報告)
あおぴー(プロフ) - この小説ハマりました!これから頑張ってください!あと、主人公のプロフィールで紅覇の彼女じゃなくて彼氏って書いてありました。 (2017年12月29日 10時) (レス) id: 41b52c9fe8 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - がんばっ(*´罒`*) (2017年10月2日 18時) (レス) id: 6a6fa932dc (このIDを非表示/違反報告)
*riria*(プロフ) - 優愛さん» そう言っていただけて嬉しいです!!更新が遅くなっていますが、今後ともよろしくお願いします。 (2017年8月17日 18時) (レス) id: 84674f5e6b (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - お気に入りに登録させてもらいました!毎回読むのが楽しいです!頑張ってください! (2017年8月17日 11時) (レス) id: 17cace4cd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*riria* | 作成日時:2017年3月25日 8時