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20話 ページ21

「雨…か」


雨がしのげる用水路に身を潜めていた


デスクワークが終わり、私は捜査に出かけたが


途中大雨が降りビショビショ状態で用水路に着いた

「これじゃ捜査できないじゃん」


腰を下ろし私は途方に暮れていた


「……眠い」


不眠続きだったせいか、今になって眠くなってきた


まぁいわゆるプールの後は眠くなる現象みたいなやつ


雨に当たったため身体は冷えてるが尋常じゃない眠気が襲って私は少しの間眠ることにした


雨の音が子守唄に聞こえて心地よかった
















何分、いや何時間眠っただろうか


身体の痛みを覚えて目が覚めた


「ん…?誰の…?」


身体にかけてあった誰かのコート


でもそれはすぐにわかった


「嘘……アヤト…?」


反対側の壁に彼が寄りかかって目を瞑っていた


彼の名前を呼ぶとパチッと目を開けて私に歩み寄った


アヤト「…起きたか」


「なんで…アヤトが…ここに?」


それがとても不思議で。立ち上がって私も彼に歩み寄り何回か瞬きをすると彼は私の目の前に来た


アヤト「…今日はお前の匂いがしたから」


「"今日は"?」


アヤト「…最近、外いなかったろ」


思い返せば約1週間。デスクワークに追われていた


「あ…うん。仕事してたから…」


アヤト「そっ……か」


シュンと少しショゲたのがわかって沈黙が走った


「私さ…」


沈黙に耐えられず私が沈黙を破った


「アヤトに会いたいって…ずっと思ってた」


"あの時のアヤトの顔が忘れられなくて"


あの日、アヤトはなぜか傷ついた顔をした


それが忘れられなくて。苦しかった


アヤト「……(ボソッ俺も」


何かを呟いたと思いアヤトを見るとフワリと温もりを感じた


「アヤ…ト?」


アヤト「うるせぇ。黙ってろ」


ギュッと存在を確かめるようにアヤトは離さなかった


それがなんだが嬉しくて私も抱きしめ返した

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設定タグ:東京喰種 , 霧島絢都 , アヤト
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ぴえまる - 泣いたぁ、、、すごい神作です、もうじゃんじゃか絢都君の作品作ってください!(土下座) (2021年3月27日 21時) (レス) id: 5f8bad78b3 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - こんな神作初めて見ました!! (2018年8月6日 10時) (レス) id: a7f7363153 (このIDを非表示/違反報告)
- 最後感動して泣きました!素晴らしい、、、!こんないい作品見たことなかった!これからもいろんな作品期待してます(#>ν<#) (2017年8月20日 11時) (レス) id: b36f274895 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - 澪海さん» 閲覧、コメントありがとうございます!!!!本当、最後まで読んでいただいて感謝しかないです…もう一度アヤト君落ちで書かせていただきますのでもしよろしければそちらもよろしくお願い致します!!!! (2016年3月3日 23時) (レス) id: 5715002957 (このIDを非表示/違反報告)
澪海(プロフ) - 完結お疲れ様です!最後感動しました!良かったです! (2016年3月3日 1時) (レス) id: f7b705405a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜雪 | 作成日時:2016年1月12日 23時

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