29話。 ページ29
Aside
「なあ……眠るまでそばにいて欲しい…」
メローネは、私の頬を撫でながらすごく寂しそうに言った。こんな無防備な彼を見るのは初めてでどきっとする。
『…いいですよ。』
メローネの寝ているベッドの縁に腰掛け、トン、トンと布団の上から軽く叩く。そう言えば昔、少しだけ一緒にいた父がこれをやってくれたことを思い出した。これをされると、すごく落ち着いて眠ることが出来る。
「ん……、気持ち良い…ふふ」
メローネはそう言うと、ゆっくり瞼を閉じて寝息を漏らし始めた。
マスクのない彼の目の下には、濃いクマができていた。パソコンを酷使しすぎ。もうちょっと健康には気を使って欲しい…。
まつ毛長い…女の子みたいな顔立ち。もしも私がメローネのような顔だったら、色んな人にモテたのかなぁ…。
いいなあ、メローネが羨ましい。こんなに可愛い顔で産まれたことが妬ましい。嫉妬してしまうくらいだったけど、きっと彼はこの顔で苦労したこともあるのかもしれない。
…そうだ、メローネの分の仕事を片付けなくては。
メローネが寝たのでドアを開けて出ると、ばったり向かいの部屋のギアッチョと出会った。
『あ……』
「お、おう……」
気まず…。
お互い対面したまま動かずにいる。ギアッチョは何か喋ろうとしたが、口ごもっていた。
「…き、聞きたいことがある」
意を決したのか、ギアッチョはそう言ってきた。
聞きたいことってなんだろう…。
『リビングに行きますか?あそこじゃみんないるし話しづらい?』
「俺の部屋でいいか?…い、いや、何かしようってつもりじゃあねェ。手出さないって約束できる」
『っふふ……分かってますよ、ギアッチョがそんなことする人じゃないってこと…。あなた、すごく誠実な人ですから』
そう笑うと彼は不服そうにムッとし、そして笑った。笑うと結構可愛い。
部屋に入ると、少しひんやりしている。メローネの部屋とは対照的でよく片付けられていて、あ、彼やっぱ几帳面なんだと分かった。
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梅花 - こんにちは12話も最高です くるちゃんさんもこれから仲良くできたら嬉しいですお二人共これからもよろしくおねがいします (2021年9月21日 10時) (レス) id: 7df7a78d6a (このIDを非表示/違反報告)
4番くん(プロフ) - くるちゃん。さん» ありがとうございます!これからも見てくれると幸いです。 (2021年9月19日 17時) (レス) id: 2a341e36a7 (このIDを非表示/違反報告)
くるちゃん。 - とっても面白かったです! 読みやすいし 内容がしっかりしてるし、最高です! 続き楽しみにしてます! (2021年9月19日 14時) (レス) id: 653f3c1549 (このIDを非表示/違反報告)
梅花 - あひゃーペッシィィ可愛いなぁーおい 次回も楽しみにしてますね (2021年9月19日 10時) (レス) id: 7df7a78d6a (このIDを非表示/違反報告)
梅花 - あっーー10話でしたぁ 失礼いたしました (2021年9月17日 23時) (レス) id: 3d213de61e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:4番くん | 作成日時:2021年9月5日 8時