【ゴールデンカムイ】兵器な彼女2【尾形百之助】 (ページ5)

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55話。ページ5

Aside

釧路につくと、白石さんとアイヌの服を着たとても綺麗な女性が小さな男の子を連れて立っていた。
尾形上等兵より少し年上か同い年くらいだろうか。美しさの中に聡明さが見て取れる。

彼女は谷垣さんを見つけるなり、表情が明るくなって彼に駆け寄った。

｢谷垣ニシパ！怪我はないですか？ずっと心配していました...｣

｢俺は大丈夫だ｣

谷垣さんも、彼女の言葉に少し頬を赤らめている。

｢おっ？あれあれ〜？？｣

｢おいお前ら！結婚しろ！｣

杉元さんとアシリパさんがそう茶化すと、2人は照れくさそうにそっぽを向いてしまった。

｢なんだか腹が減ったな...この辺りには私の親戚がいる！彼らに頼んでマンボウを取らせてもらってくる！｣

アシリパさんはそう言い、1人で行ってしまった。

『杉元さん、一緒に行かなくていいんですか？』

｢うーん.......マンボウか、.....マンボウかぁ〜.....｣

杉元さんはそう唸り、結局行かずにインカラマッさんたちとハマナスの実を取りに行った。

｢A、俺たちは監視に行くぞ｣

『...とか言ってハマナス取るのめんどくさいだけですよね』

｢.......｣

尾形上等兵は私の言葉を無視してずかずかと歩いてしまった。

『ちょっと！待ってくださいってば！』

小走りして追いつく。顔を見ると、少し不機嫌そうな顔になってた。

『っふふ.......むすっとしてる...かわいい』

｢お前なぁ...｣

見晴らしがいい場所へ言って、交代で双眼鏡を覗いたり軽く駄べりながらみんなの帰りを待つ。すると、遠くからアイヌ人の男性が近づいてきた。

｢ウムレクエチネヤ？アトゥイエサマントゥンエチネパテクエヤナニ！｣

彼は大きな肉を差し出してそう言った。

『...何言ってるか分かります？』

｢いや全く｣

『ん、ん〜.......い、イヤイライケレ』

｢どういう意味だ？｣

『ありがとう、です。アシリパさんに教えてもらいました』

肉を受け取ると、彼は満足気に帰ってしまった。