【ゴールデンカムイ】兵器な彼女2【尾形百之助】 (ページ4)

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54話。ページ4

Aside

『...ん.......』

｢起きたか。もう着くぞ｣

はっとして目を開くと、いつもより高い視界には、今朝のコタンがあった。

またおんぶしてもらってたんだ...。彼の背中にぴっとりとくっついてみる。スンスンと匂いを嗅ぐと、彼の匂いと、汗と、そして弾薬の匂いがした。

『ふふ...』

｢なんだよ、臭かったか？｣

『なんか...変な匂い、ふふ』

｢お前おぶってもらって失礼だな。｣

『でも、この匂い好き...安心します』

そういうと、尾形上等兵は変なやつ、と笑った。

コタンについたため、下ろしてもらう。
もうすでに杉元さんたちは来ていた。

｢Aたちが帰ってきたぞ！杉元！｣

｢おっ！お帰り〜、Aちゃん、お酒あるよ！飲みなよ〜！｣

｢俺に挨拶は無しかよ｣

｢はぁ〜？な〜んで俺が尾形に挨拶しなきゃなんねんだよ｣

2人がそう言い合っているなか、私とアシリパさん、谷垣さんとで白石さんたちと合流すると計画を立てた。

釧路で合流することになっていたため、そこへ向かうことにした。

『アシリパさん、そろそろ行きましょうか』

｢ああ！そうしよう｣

アシリパさんの後をついて行く尾形上等兵の後ろを歩いていると、尾形上等兵はこそっと耳打ちしてきた。

｢杉元から聞いたが...今白石といる別の2人は、俺たちとあった事がないらしい。注意していけよ｣

『は、はい...！』

｢それに、そのもう1人の女は谷垣が惚れているらしい。何かしてくるかもしれないからな｣

『そうですね、例えば...あなたがそのご婦人に惚れてしまったり、だとか...』

｢はぁ.....馬鹿かお前。悪いが俺はお前しか眼中に無い｣

『どうでしょうね、男の人ってみんなそう言うから。谷垣さんの惚れる女性ですから、悪い方ではないと思いますけど...』

｢じゃ、俺が目移りしないようにしっかり見張っといてくれよ｣

彼はそう言い、小さく笑った。