5人目 4【avntis】

来ちゃった ページ6

【そらside】


珍しいメンツでのイベントを終えた夜。
スタッフの方がとってくれたホテルは、気を使ってか、Aの隣の部屋にしてくれた。
ぶっちゃけ同じ部屋でもいいんだけどなぁ、なんて思いつつ。


イベントに来てくれたファンの子達のツイートを眺める。Aの写真を載っけている子のツイートは、やっぱりどうしても目に止まってしまった。


...あー、可愛い。


そ「あいてーな」


本音が溢れ、声になる。
気がつけば自分の部屋を後にし、隣の部屋へと向かっていた。

インターホンを鳴らすと、パタパタと駆け寄ってくる音が。


「はーい...ってそらかぁ」

そ「来ちゃった」

「来られちゃった」

そ「てか酒飲んでんの？」

「あ、バレた？」


バレた？もなにも右手に持ってるのはAのお気に入りのお酒。


そ「ほっぺ真っ赤」

「うそ。でもまだ酔っ払ってないよ。二口しか飲んでもないもん」

そ「相変わらず弱いな〜」

「うるさいうるさい、いいから中入りな」


通されたAの部屋には、Aの好きそうなつまみが並ぶ。こいつ酒は弱いくせにつまみはよく食べんだよなぁ、、。


「、ん？食べていいよ」

そ「よっしゃ！」

「まあ言わなくても食べてただろうけど」

そ「ひっでー！許可なしには食わねーよ！」

「うそだね！この前魚肉ソーセージ食べられた！」

そ「いいじゃんべつにー！」


なんてまたいつもみたいな言い合い。こういう時が一番楽しいなあ、とか思ったり。


「で、何で来たの？」

そ「何でって、そりゃ、、」


"あいたかったから"。それだけ。


そ「なんかあいてーなって。」

「さっきまでイベントで一緒だったのに？部屋隣なのに？」

そ「顔見てーじゃん」

「ふーん？」


まあそんなことこいつは思ってないんだろーな。と思いながらAを見つめる。
ほんのり赤い頬と、まだ乾かしきってない濡れ気味の髪の毛。エっ□、、。


「恥ずかしいからそんな見ないで」

そ「そんなん言われたらもっと見たくなる」

「あーやだやだやだ！」


顔を隠す手をほどき、気がつけば距離がちかくって、段々顔が赤らんで行くAが可愛くって。


そ「ちゅーしていい？」

「え、？」

そ「ダメって言われても無理だけど」

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