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No.156 ページ6

「……だから、心配だったんです。


あんなことがあって――

恋愛なんて考えられないって、

豪語するようになってしまって、

……それでもようやくお姉ちゃんにできた彼氏が最低なやつだったら、

どれほど傷つくことになるか分かりませんから」


そう言った彼女の目には強い意思が込もっていた。


きっと本気なのだろう、

彼女はそうしようと思えるほどに姉がいじめを受けていたことに気付かなかった自分を責めている。


「……それなら、

謝らなくちゃいけないかもしれない。


――俺は木ノ下さんを深く傷つけたことがあった。


そのとき彼女は……」


もしかしたら、

強くなったのではなく、

ただ堪えていただけだとしたら。


「泣いて、いなかったんだ――」



「……わざわざ言って下さったことに感謝はします。


でも……それなら、別れてくれませんか」


「……別れない、って言ったら?」


「それは……」


「それに、さっきから君の言っていることは、

本人の気持ちを無視してるよ。


別れる別れないどうこうは――

木ノ下さん自身が選ぶことだ」


そう言うと、彼女はぎゅっと唇を噛んだ。


「……分かってはいます。

私には無関係です……。


でも……それでも、

あなたがお姉ちゃんを傷つけたことに、

変わりはないじゃないですか!」


「美穂」


はっとして声のした方を見る。


困ったように眉を下げて木ノ下さんが苦笑をしていた。


手には買ってきた缶ジュースを持っている。


「ごめん、話聞いてた。


すぐそばの自動販売機で済ませたから早く帰ってこれたんだ」


「………お姉ちゃん」


ばつが悪そうに妹さんは顔を歪める。

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作者名:いちご | 作成日時:2020年2月16日 20時

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