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テラスの星 ページ28

「嫌だって…そんな…」

私は飲んでいたアイスコーヒーのカップをギュッと握ってしまった。

氷が溶けて、溶けて、やわらかくなったコーヒーのカップ。

水滴が私の手に馴染んでいくのがわかる。

「…俺は、?俺の思いは?伝えた…伝えたのに…」

苦しそうに声を絞り出しているのがわかる。

「私が好きなのは、宏光なの…」

そう目を見つめて言った。

藤ヶ谷は辛そうな表情で、私をじっと見つめる。

涙が、流れていくような、そんな錯覚に陥るほどに。


「これも、もう返すね。」


藤ヶ谷が婚約指輪の代わりにとくれた指輪を、机の上に置いて、私は席を立った。

歩き出す私に、藤ヶ谷が声をかけた。


「俺が、なんでそんな似た指輪を持ってたと思う?」


その声は、いつもの藤ヶ谷と違う泣きそうな、辛そうな…。

「…っ、」

私は息を飲んで後ろを振り返った。

やるせなさそうに指輪を握る藤ヶ谷。

「…いつか、いつかお前に、この指輪を本当の形としてつけさせたかったからだよ。」

手のひらにぎゅっと力を込めて、藤ヶ谷はテラス席の端っこに歩いてく。


そのまま、指輪を空に向かって投げ捨てた。


陽の光に照らされて、小さく星のように輝く指輪。

まだ昼下がりのはずなのに、私は夜を連想した。


小さな、小さな星は、1つの希望を消して、そのまま地の彼方に落ちていった。

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ミムラ(プロフ) - なおちゅけさん» ありがとうございます。W不倫ですか…面白いですね!希望のメンバーいますか? (2019年9月30日 21時) (レス) id: 4eee019b1c (このIDを非表示/違反報告)
なおちゅけ - 面白かったです!いきなりのリクエストごめんなさい。W不倫で書いてくれませんか? (2019年9月1日 22時) (レス) id: d14129f611 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - ボードに送っても大丈夫ですか? (2019年7月17日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ミムラ(プロフ) - ともさん» こんばんは。ありがとうございます!大丈夫ですよ (2019年7月17日 0時) (レス) id: 4eee019b1c (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - こんばんは!いつも楽しみにしてます!リクエスト大丈夫ですか? (2019年7月17日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミムラ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年7月15日 23時

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