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1起 楯山家 ページ1

 





純粋な気持ちのまま
ありのままに生きる事が出来たなら
その人はきっと幸福に恵まれている

本当に羨ましい限りだ。

誰もそれを許さなくても
本当はそんなもの関係ないのに
なぜ世界はなりたくない私を強制させるんだ
私の気持ちに噓をつかせないでくれ
私は今まで自分の気持ちに嘘を付き続けていた
死んだも同然の日々

瓶が割れる音




そこで分かった



思うように出来ないのは自分の弱さが原因だ
元から設定された肉体、理不尽や環境に屈服して
なりたいものに見合う努力を怠ってきたから
恐怖の克服を後回しにし続けたから
自分の心を口にし行動する恐怖から

抑圧されて従っているだけでは

欲しいものは手に入らない

大事なのは、意地でも取りに行く図太さだ

だから私は、他の誰が何を言ってこようが





ありのままに
したいように生きる





それが私の生きる理由だ






何故だか
そんな真念だけ抱えて産まれてきた私には
きっと前世があったのだろう


そんな私は6歳になった


双子の姉だ
姉って言っても、
ほんの数秒外に出されるのが早かっただけ
何かに付けて兄だとか姉だとか
立ち位置を決めてくるが

私はそんな事どうだっていい




「透明になる…」
「姿が変わる…」
「人の心が読める…」

窓の外をビルや建造物が駆け抜けていく
呆気からん表情を浮かべハンドルを握る父と
好奇心と期待に満ちた表情で続ける助手席の母
私は窓を半分まで開けて風に当たる
すごい…!都会だ……!!

「いや〜どんな子達なのか楽しみだねぇ!」

母アヤカが父ケンジロウの方を向く
ケンジロウ父は
歯切れが悪そうにちらりと母を見やる

「はは…」
「知り合いに聞いたがなんだか知らねぇが」
「どこまでホントなんだよその話は…」


そんな父の言葉なんてまったく聞こえておらず
母はひょいっと私達の方を向いて
とても調子が良さそうに同意を求める

「楽しみだねぇA、アヤノ!」




私達はお互い顔を見合わせて頷いた

「「うん!」」

「どんな子達かな〜」

「ねえねえ!そしたら」
「帰りに皆でご飯食べに行こうよ!」

ドキドキしながら
最初に家族が増えると知った時から
ずっと秘めていた提案をする

「ハッハっ!そうだなぁ、行こうか」
「にしても7人って、大家族だなぁ…」
「今から家計が心配になってくるぜ…」
「パパには頑張って貰わないとねー!」

“うげっ”と顔を引きつらせる父
そう言いながらもまんざらそうでもない父





私はこの両親が大好きだ

2喜 メデューサ→



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作者名:肩書きの創作者 | 作成日時:2021年3月24日 7時

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