獣人な歌い手さん【男主】

二十匹 ページ21

頭がグワングワンして痛い、二人ともまだ焼酎に口をつけてるけど限界が近い。そもそも酒は飲むけど少ないお酒でゆっくり飲むのが好きなのであって度の高い酒をゴクゴク飲むなんて慣れてないのに。あんなに余裕そうにそらるは宣言してたけど俺と変わんないくらいに酔ってた。結構大きな瓶に入ってる焼酎はそらると俺のコップに交互に注いでも無くなる気配がない。

そ「お前早くギブアップしろよ、ぅう。」
『そらるこそ早く……ギブして……。』

こんな会話は五、六回目です、いやね？そらるが罰ゲームとか言わなかったら三十分前くらいにギブアップしてるよ。ちなみにまふと天月とluzはスースー寝息を立てて寝てる。まだそらるが気持ち悪いにもかかわらず焼酎に口をつけるから俺も負けじとコップに入った焼酎を飲む。うぅ、喉が焼けそうなくらい熱い。

さ「あれ？そらるさんとA何してるの？」

起きたついでに水を飲みに来たらしい坂田がまだ起きてる俺とそらるをみて問いかけた。

そ「飲み…比べ……。」

限界に近くて項垂れてるそらるが答えると坂田が眉を顰めた。

さ「二人ともあんまりお酒好きじゃないのに？」
『そらるが…どうしてもって…。』
さ「もう引き分けにしよ、明日後悔するよ？」

坂田が焼酎を片付けてくれて勝負はやっと、終わった。ふらふらと覚束ない足元でソファに座ると元々座ってた天月に寄りかかるようにして眠った。

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