水の女神は華麗に舞う9【オリオンの刻印】

415,ロシアチームへの疑問です ページ39

つくしちゃんと杏奈ちゃんとこれから向かうロシアの話に花を咲かせていましたが、そろそろ自分の席に戻ろうと思い、一旦通路の方へ。


しかし、丁度お二人が座っている前の席で野坂さんと西蔭さんがどこかのチームの試合データを拝見している？様子が目に入りました。


美月:「野坂さん、西蔭さん何してるんですか？」

野坂:「やぁ、美月ちゃん。
今対戦相手の試合映像を見ていたんだ。」

美月:「映像ですか？
あっ、このチームはスペイン代表ですね！」

野坂:「うん。」

西蔭:「本命はスペインですか？」

野坂:「まだ分からないよ。
一次リーグ予選の相手はスペイン、アメリカ、ロシアだ。
この中でランキングが最も高いのはスペイン。」

美月:(やっぱりスペインは世界ランキングでも上位に上がっているチームなんですね…！)

西蔭:「何か気になることでも？」

野坂:「ロシアチームのデータが妙なんだ。」

美月:「妙？」


野坂さんはタブレットを器用に操作し、ロシアチームのデータを私と西蔭さんに見せてれました。


野坂:「これはエキシビジョンマッチなんだけどね。このキーパー、FFIの公式データではFWとなっているんだ。」


野坂さんが注目していたのはロシア選手の一人、ユーリ・ロディナさんのようです。


西蔭:「Webサイト側のミスでは？」

野坂:「だといいんだけど……。美月ちゃん？」

美月:「あ、すいません。ちょっと気になることがあったので……。」

西蔭:「気になること？」

美月:「はい………この人、あまり肩や腕に筋肉がついていないからキーパーを務めるのには適していないのでは…と思いまして。」

野坂:「美月ちゃんも気づいたんだね。」

美月:「はい。」


一体どういうことなのだろうとロシアチームへの疑問が膨らんでいくような感覚に襲われました。

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