水の女神は華麗に舞う9【オリオンの刻印】

380,代理の人です ページ3

意外な人物の登場に驚きを隠せない私達。
まさかここでスペイン代表の方々にお会いするとは…！

円堂:「どうしてここに？」

？？:「壮行会の特別ゲストとして、私がお招きしたのですよ。」

円堂さんの問いかけに答えたのは、クラリオさんではなく、後から姿を現した男の人でした。

明日:「えっと……。」

剛陣:「誰だ？」

？？:「初めまして、新条琢磨です。この度は世界サッカー大会の理事でもある、ギリカナン様の代理としてやって参りました。」

美月:(ギリカナン……。)

その名前を聞いた途端、人格が入れ替わりそうになった私でしたが、それを拒むように首を軽く左右に振り、再び新条琢磨さんの方へ視線を向けました。

趙:「これはこれは新条さん。この度はこのような壮行会を開いていただき、感謝感激雨あられですよ〜。」

監督が新条さんのご機嫌を伺うように手をもみもみさせながら言葉を発しました。

新条:「………やあ、元気だったかい？一星くん。」

新条さんは監督の挨拶を無視し、光くんに声をかけると彼からの返事を待たずに、監督の横を通り過ぎて壇上へと向かっていきました。

明日:「知り合いなの？一星。」

光:「………うん。彼は、オリオン財団の理事長であるギリカナンの側近だよ。」

吹雪:「やはり、世界サッカー協会とオリオン財団は裏で繋がっていたんだね。」

万作:「つまりこれは、オリオンの息がかかったパーティーということか。」

吹雪さんと万作さんが辺りを見回しながら言いました。

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