水の女神は華麗に舞う9【オリオンの刻印】

389,ずるいです！ ページ12

(美月side)


ガールズトークも一段落し、デザートも食べ終わった私は、皆さんが集まっているところへ。

デッキの方から灰崎くんとヒロトさんと不動さんも戻ってきました。
一体何をしていたんでしょう？

剛陣:「お前ら！勝手に勝負なんかしやがって！」

剛陣さんの大きな声が広間に響きます。

美月:「勝負ってスペイン代表の人達とですか？」

剛陣:「そうなんだよ！」

美月:「ええ！？ずるいです(ﾉ｀Д´)ﾉ」

明日:「そうだそうだ！サッカーするなら俺達も誘ってくれよ！」

灰崎:「そっちかよ！」

灰崎くんが私と明日人に突っ込みを入れ、その隣ではヒロトさんが迷惑そうに両耳に指を突っ込んで、耳封じをしていました。

灰崎:「つーか、こいつらとはすぐに戦えんだろ。」

灰崎くんがスペイン代表の三人の方を見ながら言いました。

円堂:「ああ、そうだな！一回戦でぶつかるんだからな。」

吹雪:「これを偶然と片付けていいものかな？」

円堂:「吹雪？」

吹雪さんの方へ視線を向ける私達。

吹雪:「壮行会のゲストに招かれたのが初戦で当たるスペイン代表というのは、さすがにできすぎと思うけど…。」

美月:「そ、そうでしょうか？」

趙:「鋭いですねぇ、吹雪くん。それに比べて美月さんは鈍いですね〜。」

ニヤニヤと笑いながら私をバカにする監督。

美月:「うるさいですね…。」

趙:「じょ、冗談ですよ〜(^^;」

睨まれると思っていなかったのか、監督は私の顔を見るなり冷や汗をかいています。

趙:「ま、まあ恐らく、初戦で日本とスペインがぶつかるのも、オリオンによる操作が行われたと考える方がいいでしょう。」

誤魔化すようにオリオン財団の意図について語りだしました。

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