水の女神は華麗に舞う9【オリオンの刻印】

388,守る ページ11

新条:「だが、こうなってしまった以上は仕方ない。」

光:「え？」

新条:「よく聞いてくれ一星くん。
ギリカナン様は、彼女を連れ去り、記憶を消し、刻印の所持者にし、オリオン財団の邪魔をする者達を彼女の手で……サッカーで潰そうとしているんだ。」

ギリカナンの計画を聞いた光は、大きく目を見開き、肩を震わせながら俯いた。

光:「そんな……ことを、本気でさせようとしているんですか……？」

新条:「……ああ。」

光は顔を上げ、新条を見る。

光:「あんなにサッカーが好きで仲間を大切にしている美月に絶対そんなことをさせたくないです…！」

新条:「それは私も同じだよ。
彼女のサッカーは本当に素晴らしいものだからね。」

光:「新条さん…。」

新条:「でも、私は“こちら側”の人間であるから直接彼女を守ることはできない。
だからこそ、一星くん達に彼女を守ってもらいたいんだ。」

光:「もちろんです！」

光の言葉に新条が頷く。

新条:「私も自分ができることをやる。
影ながらに君達を支えることを約束するよ。」

光:「はい。」

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