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はぁ...遂にその日になってしまった....
今日、そのお見合いとやらに行くわけだが...
昨日の夜は「もし強制で結婚させられたらどうしよう」とか「婚約者(設定)のカカシに何かあったらどうしよう」だとか、不安しかなくてあまり寝れなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「....A?」
『わっ...な、なに?』ビクッ
突然名前を呼ばれ、肩がびくついた。寝不足でボーッとしていたようだ。
「いや、なんか凄い険しい顔になってたから、大丈夫かなぁ...と。」
『あ...うん、大丈b「...じゃないでしょうが。」』
必死に笑顔を作り、大丈夫だと伝えようとしたのにカカシに遮られた。
私...演技出来てなかったのかな...
「はぁ...俺ここに何ヶ月居候してると思ってんの?流石に毎日顔みてれば、表情の変化や演技かそうでないかくらい分かるよ。」
ばれてた.....か。
『ご、ごめんなさい...』
グイッ
「ちゃんと俺と目を合わせて。」
カカシに半ば無理矢理目を合わせられた。
その瞬間に私の身体は塊、再度逸らすことは出来なくなってしまった。
こいつ...私がカカシの目に弱いの知っててやってるな...
『べ、別に私は平気...だからっ...』
目をギュッと瞑って冷たく返す。
これ以上構って欲しくない。
否、私の心は構って欲しいと願っているが、これ以上構われるわけには行かない。
それほどまでに彼に溺れてしまっている。
必死に蓋をしてきた想いが溢れ出てしまう。
「平気...か。
Aが本当にそれでいいなら俺はいい。だけど...
死にたくなるほど辛くなったら、絶対に独りで抱え込むな。俺に言って。
そもそも、頼ってって何度もいってるでしょうが。別に迷惑だなんて俺は思わないから。」
はぁ...ほんとにこの人は人を甘やかすのが上手だ。
少しの言葉だけで、人が意地張ってるのも忘れさせてしまう。
少しだけ...ほんとにちょっとだけ...甘えてもいいかなぁ...
『ん....』
「え?」
ギュ
駄目だ...一度甘え出すととことん止められない。
私が抱き締めれば少し驚いたあと、それに応じて返してくれる。
で、また甘えたくなる。
昔失ってから貰うことが出来なかった愛情に縋り、心に出来た穴を無理矢理埋めるように。
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あゆな(プロフ) - この作品好きです!!頑張ってください! あと、アンケートは、1がいいです!! (2018年3月29日 14時) (レス) id: df7e7f04a9 (このIDを非表示/違反報告)
RIG(プロフ) - 作品とても良かったです、夢主ちゃんのSっ気が言いd('e')b、アンケートは、1がいいです。 (2018年3月29日 2時) (レス) id: 0808126aee (このIDを非表示/違反報告)
snow - アンケートは1でお願いします! (2018年3月25日 21時) (レス) id: 575c0714d7 (このIDを非表示/違反報告)
神鬼寺 白姫(プロフ) - 作品、とても面白かったです。アンケートは1がいいです!これからも頑張ってください! (2018年3月21日 23時) (レス) id: 53f9303951 (このIDを非表示/違反報告)
桜野 - 作品読ませて頂きました。とても面白かったです!私は1が良いです! (2018年3月21日 21時) (レス) id: d92671e113 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かんみ x他1人 | 作成日時:2018年2月17日 0時