35つ目の仮面 ページ38
『ウゥ…ずびっ…』
「…少しは落ち着きました?まるで赤ん坊のようでしたねぇ…☆」
ニコニコ可笑しそうに笑いながら渉先輩がハトをくれる。
…正直いらない。
「…ふふ、『なきがお』は【かなしい』です…それでも、Aの『すがお』がみれたのは『うれしい』とかんじますよ…♪」
いいこいいこ、なんて言いながら頭を撫でてくれる奏汰先輩。
…完全にガキ扱いじゃねえか…
「…もウ、あんまりAをいじめないてよネ。
ほラ、こちらにおいデ…?
ボクと宗にいさんの間は平和だヨ。」
「フン、当たり前なのだよ。」
マドモアゼルを撫でながら少し嬉しそうに言う宗先輩がいて、夏目と宗先輩の周りに和みのオーラが見える。
『うぅ…なつめぇ〜…しゅうせんぱいぃ〜…』
「フフ、そうそウ…そうやって素直に来ればいいんだヨ…♪」
「…おやおやおやぁ??夏目くん、嫉妬ですねぇ…?
Aくんが取られると思って怖くなっちゃったんですかぁ…?
全く、素直じゃありませんねぇ…☆」
「我輩は…?Aくんや、我輩は…?
年寄りにも構っておくれ〜…♪」
『わぁ〜…おじいちゃんの零先輩だぁぁ…ぐすっ…』
「れい、『ずるい』ですよ…!
『おねがい』します…ぼくのところに…♪」
「ノンッ!!騒がしいのだよ!!」
「『ふふ、Aちゃん、宗くんのところにも来てあげて。
宗くんが寂しがってるわ♪』」
カオスである。
楽しい。
この五人と一緒にいる時が、一番楽しい。
だからこそ、これだけは、ちゃんと言わなくちゃいけないんだ。
『…あ、あのっ!!!
…本当に、ありがとう。
ぐずっ…俺、ずっと見たかったんだ。
五奇人が、笑顔でライブしてるところ。
だから、本当に、ありがとうっ!!!
あんな特等席で見れて、本当に、楽しかった。』
騒がしかったこの楽屋は、一瞬で静かになる。
そして、みんな笑ってくれる。
ハッピーエンドは、ちゃんとここにあったんだ。
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そぬん - 涙が止まらなかったです…。五奇人が笑顔でライブをするというのを空想上ではありますが見れて、良かったです。最高のエンドでした!! (2020年7月17日 0時) (レス) id: 5ad600b11d (このIDを非表示/違反報告)
sakurasaku(プロフ) - あ、あれ……。おかしいな……。最後辺り読んでから目から塩水が止まんねぇ……。 (2020年2月23日 19時) (レス) id: e53f230869 (このIDを非表示/違反報告)
仍(プロフ) - 今更ながらコメントして申し訳ありません。感動しました。奇人…夏目…いいですね…でも1番の推しはこの小説の主人公くんですね…素敵な小説をありがとうございます。 (2019年11月25日 21時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
あいあい - まだ7つ目ですがスバルくんの発言に思わず吹き出してしまいました。今から続き読みます! (2019年1月10日 0時) (レス) id: 69cadf1e76 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうくんのストーカーのストーカー - ニックネームあれですけど私も夏目最推しです!(漢字あってますかね?)最近夏目多くないですか?私無課金なので、凄くキツイです...最後まで読ませていただきました!とても面白かったです! (2018年3月27日 10時) (レス) id: c392d9b03c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Satori | 作成日時:2017年8月2日 17時