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三十六日目 ページ37

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「鶴丸さん」


「おお、主か。どうした?」


「急だけど、近侍を変わってもらっていいですか?」


「構わないぜ。それで、近侍は誰が務め……はは。聞くまでもないか」


「ふふ、ごめんなさい」



主が鶴丸に近侍の交代を申し出る。朝餉を食べ終わった後に「近侍を戻してほしい」と言えた俺は、昨日と今日で精神が強くなったのかも知れない。



そんな話はさておき。



鶴丸は案外あっさりと近侍の交代を了解した。




「いやぁ、逆に助かる。主は山姥切の話しかしないからな」


「え?」


「つ、鶴丸さん!」


「まんばちゃんは、まんばちゃんが、あーだこーだ。全く、耳にタコが出来そうだったぜ」


「何言ってるんですか!」


「主」




鶴丸の言葉を、顔を真っ赤に染めながら止めようとする主に嫌が応にも期待してしまう。自惚れだと思うが、主は写しの俺を名刀に話すほど信頼してくれているのか。




それが嬉しくて、視界に舞う桜が多くなる。




嗚呼、俺はやっぱり、主の初期刀で良かった。




「ま、まんばちゃん! 鶴丸さんの話は盛りすぎって言うか……」




主が言い終わる前に後ろから抱きついた。



鶴丸が「お熱いねぇ」と言いながら去っていったが、この際気にしない。俺は、ひたすらに嬉しくて、主に対する感情ばかりが幾つも膨れ上がった。



「主、好きだ」




そう言う俺の左腕にはぶれすれっとが、キラリと光っていた。

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華骸(プロフ) - 小豆☆抹茶さん» コメントありがとうございます! 分かってくれますか、まんばちゃんの可愛さを! 同士ですね(о´∀`о) これからもたくさんまんばちゃんを愛でていきましょう!! (2017年3月22日 21時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
小豆☆抹茶 - まんばちゃんの愛らしさ…凄く分かります!私も、初期刀まんばちゃんです!まんばちゃんです!!!!!! (2017年3月21日 18時) (レス) id: 62f8b9fffc (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 亜乃歌さん» コメントありがとうございます! やはりまんばちゃんですよね! みな、違った可愛さが有りますが、まんばちゃんは放っておけないタイプだと私は思います(笑) 読んでくださりありがとうございました!(ノ´∀`*) (2017年1月26日 18時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 沖田凛和さん» コメントありがとうございます! これは私の妄想の小説になりますが、実際にこんな感じだと可愛いですよね! と言うか、まんばちゃんの全部が可愛いですよね(*≧∀≦*) (2017年1月26日 18時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
亜乃歌(プロフ) - めっちゃ面白かったです!ちなみに私も初期刀まんばです(´▽`*) (2017年1月25日 21時) (レス) id: a5d27731cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華骸 | 作成日時:2016年9月24日 21時

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