桃狩り ページ10
ある日、鬼灯様が似つかわしくない言葉を発した。
「これから私は天国の桃源郷へ仙桃狩りの手伝いに行ってきます。なので香桃葉さんは午前中は地獄の見回りの方をお願いします。」
『…鬼灯様が、天国に…ですか?』
あまりの言葉に目が点になる香桃葉。
「はい。」
『白澤様のところですよね?』
「そうですよ。」
白澤様と鬼灯様が会うのってあんまり好ましくないよね…。いろいろと。
『私…行きますよ?』
「大丈夫ですよ。私が!!行きます。」
『わ、分かりました…。それでは、手続きをしたいのでお願いします。』
「ありがとうございます。よろしくお願いしますね。」
こうして、普段鬼灯がやっている仕事は香桃葉がやることとなった。
ー天国にてー
「るんるる〜ん♪」
「やけにご機嫌ですね、白澤さん」
鼻歌を歌いながら薬を調合している白澤を見て桃太郎は言う。
「うん!なんたって今日は香桃葉ちゃんに会えるんだもん!!」
「またなにか悪いことしたんですか?」
その言葉を聞き白澤は顔を曇らせる。
「またってなんだよ。まるで僕が悪いことしてるような言い草じゃないか。」
「まぁ、手当たり次第女性を口説いてたらそうも思い始めますよ。」
桃太郎は呆れながら薬を混ぜていた。
「違うよ!今日は桃狩りの手伝いをお願いしてるんだ。あいつがくるわけないから、必然的に香桃葉ちゃんがくるってわけ♪」
「あ、そういうことなんですね…。あの子も大変だなぁ…白澤さんに狙われて」
「僕は女の子ならみ〜んな大事にするよ♪」
ーニコニコしながらとんでもない発言をする白澤を心の底から最低だと思った桃太郎であったー
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恋歌(プロフ) - これからも頑張ってください!!!応援してます! (2019年3月25日 9時) (レス) id: 51f8eec8e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香桃葉 | 作成日時:2018年8月22日 18時