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運も実力のうち〜主人公side〜 ページ50

恋をお休みすると決めた私は、休日に部屋の掃除をしていた。

『ふぅ…これだけやれば衣替えまでいけるな』

嫌なことがあるとすぐに断捨離をして煩悩を捨てようとするため、定期的に部屋が綺麗になる。

(ていうか、白い物を見る度に思い出すからなんかやだな…)

そう思い、メイクも服装も普段とは打って変わり、シックな装いで街に出た。

『なんかあれだなぁ〜こうやって雰囲気変えてみると欲しいものとかもいつもと全然変わってくるな』

自分の気分屋さに驚きながらも、アクセサリーやお店を一人で見てまわる。

すると…

「あ」

どこかで聞いたことのある声だと思い視線を真正面に移すと…

『……あ』

でた。

「你好、香桃葉ちゃん」

いつも通りの笑顔で、私に手を振ってくる。

『…こんにちは、白澤様』

何か察したのか一瞬白澤様の顔が強張った。
私達の間にはなんともいえない空気が流れる。

「どうしたの?なんかいつもと雰囲気違うけど」

白澤様はいつも通りという雰囲気を醸し出してくれる。

『…なんでもないです、ただの気分ですから。』

それなのに、私は素っ気なくしてしまう。
恋はお休みするって決めたばっかりなのに、
なんでこうも早く会ってしまうのか。

…会いたいときは会えないくせに。

「いやね、この前桃太郎くんにこっぴどく怒られちゃってさ〜。その償いで今日はちゃんと買い出しに来たってわけ。」

聞いてもないのに話してくる。

『そうですか、お疲れ様です♪』

それでは失礼、と立ち去ろうとした時

パッと腕を掴まれた。

「待ってよ。この前来てくれた時から全然連絡もないし。私の問題なのでって言ってたけど、それほんとに香桃葉ちゃんだけの問題なの?」

…何様だ そう思ってしまった。

私がこんなに悲しいのも、こんなに苦しいのも、
全部全部貴方のせいなのに。
好きにさせたのだって自分じゃないか。
いや、勝手に好きになっただけか…。

『…とりあえず、今は会いたくありません。』

私がそういうと、白澤様は少し笑顔になった。

「そっか。なら、会いたくなったら連絡して?いつでも会いにいくから。」

白澤様はそう言い残し、バイバーイと手を振り、その場から立ち去った。


…ずるい。
そんなこと言われたら、また期待してしまう。


ーーーーーーーーーー
第1シリーズ終わりました!
とっても間が空いてしまってすみません。
よかったら第2シリーズもお付き合い下さい。
ここまで読んで頂きありがとうございます!

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設定タグ:鬼灯の冷徹 , 鬼灯 , 白澤   
作品ジャンル:恋愛
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恋歌(プロフ) - これからも頑張ってください!!!応援してます! (2019年3月25日 9時) (レス) id: 51f8eec8e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:香桃葉 | 作成日時:2018年8月22日 18時

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