会いたい〜白澤side〜 ページ34
…会いたい。とてつもなく香桃葉ちゃんに会いたい。今会いたい。すぐ会いたい。
「…はぁ。」
「!?ど、どうしたんですか白澤様、ため息なんてついて。」
鍋をかき混ぜながら、桃タローくんが僕のことを心配してくれる。
ありがたいけど、この気持ちはどうにもならない。
「いや、なんでもないよ。それより最近どうなの?彼女。元気にしてる?」
「彼女…?あ、香桃葉さんのことですか?あの人なら最近現世に出来た柴犬カフェに行きたいとずっと鬼灯様に抗議してるみたいですよ。」
「柴犬かぁ…なんかイメージと違うよね。
あの子仕事の時すごくあいつに似てると思うほどに冷徹な仕事人間なのに。」
「まぁ確かに仕事のときの香桃葉さんをイメージしてると素とのギャップに驚きますよね」
「そう〜でもそこが可愛いんだよね〜」
僕の言葉を聞いて桃タローくんは またか という顔をした。
「火遊びもほどほどにしてくださいね。」
桃タローくんがそういった途端、電話が鳴った。
「はい、こちらうさぎ漢方極楽満月です…ってシロ?うん…うん…わかった。じゃあ、お昼休みな。」
「シロくんから電話?」
「はい、お昼休み、美味しいごはん屋さんがあるからみんなでいかないかって誘いでした。いってもいいですか?」
「もちろん♪シロくんたちと楽しんでおいで!」
そこで僕はふと思った。
シロくん達がいるということは…
「香桃葉ちゃんはくるの?」
「え?香桃葉さんですか?分からないですけど…。シロが、途中までは危ないから一緒に来てくれるとは言ってました。」
香桃葉ちゃんに会える…この機会、逃すわけにはいかないね。
「そうなんだ〜じゃあ僕もついて行こうっと♪」
「えぇ…やですよ…まったく…」
ーこうして僕は嫌がる桃タローくんに無理矢理ついていったのだったー
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恋歌(プロフ) - これからも頑張ってください!!!応援してます! (2019年3月25日 9時) (レス) id: 51f8eec8e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香桃葉 | 作成日時:2018年8月22日 18時