[弱]婚約否定権【赤司征十郎】

久々な時間２ ページ21

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『ねぇ樹希斗』


｢はい｣


『久しぶりだね､なんか』








今日は2人でお昼ご飯を食べている

いつも断ってばっかだったからなぁ…








『ごめんね…』








そう言うと樹希斗が小さく笑った

え､私変なこといったかな！？









｢そんなに気にしていたんですか？
A様は綺麗ですし､人気があります

そんな中で一緒に食べれるのは1人｡
たまにでも嬉しいです｣









嬉しい…かぁ｡
そう言ってもらえると照れくさい









『ん…ありがと』








中庭に風が吹き込んだ

その瞬間､校舎の方から何かを呼ぶ声が
聞こえた気がする

横にいた樹希斗が
スッと立ち上がって









｢なんだ？｣









え…聞こえたの？
聴覚凄い…←









｢主将！！！｣


｢猪崎(ｲｻﾞｷ)か｣


｢放課後､体育館が使えないみたいなんですっ！｣


｢は？どうしてだ？｣









放課後の部活の話かな…？

えっと確か樹希斗って…









｢バド部の練習試合があるらしくて…｣


｢そうか…困ったものだ｣


｢キャプテン､俺バスケしたいです…！｣









あ…思い出した｡
バスケ部だったよね､バスケ部…え









『バ､バスケ部っ！？！？』









話していたふたりがビクリと肩を動かす









｢ど､どうしたんですか？会長…｣


『バスケ部だったんだ…樹希斗』


｢キャプテン､会長どうしたんですか？｣


｢A様…？
バスケ部ですがどうかされましたか？｣








顔を覗かれる

ぱぁぁぁあと明るい笑顔を見せると
とっても驚かれた








『バスケ！見てみたい！』


｢は､はい？A様？どこが体調でも…｣









おでこに手が添えられる
熱なんてないよ…








｢会長見に来てくれるですか！？｣


『えっと猪崎君だっけ…？
よかったら見たいなぁ…って､ねっ』


｢ほんとですか！？やったぁ！
キャプテン､いいじゃないですか！｣


｢え､あ､あぁ…構わんが｣


『ありがと樹希斗！』







おでこに添えられていた手をぎゅっと握る

すると顔を逸らされた
あれ…？なんか赤かったような…？








｢会長､やりますね…｣








は…？




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