[弱]婚約否定権【赤司征十郎】

無防備危険２ ページ16

・
赤司side








はぁ…最悪だ
今日は早く帰る予定だったのにな







｢失礼しました｣







生徒会長なのはいいが言うことがあるなら
明日にでも回してほしかった
まあそんな事言ったってしょうがないな


早く…帰ろう

きっとAも
待っていてくれているだろうし
家に1人は危険だ








・







・








・








・









｢ただいま｣









廊下からはパタパタとこっちへ
走ってくる音がする

でも姿を現したのは…








｢おかえりなさいませ｣

｢あぁ…Aは？｣









Aではなくメイド









｢自室にいると思われます

あ､ご飯はもう少しで出来上がりますので
少々お待ちください｣

｢…わかった｣









珍しいな…自室に居るなんて

そんな事を考えながら
向かった









｢A､帰っt…………っ！？｣









ドアを半分開けたところで固まった

何故ならベッドで寝ているから
しかも制服で､スカートで……っ､









｢僕は…何も見ていない……っ｣









無かったことにしようと

早々とベッドを通り過ぎて
クローゼットの前に立った









｢はぁ…｣









何かの試練なのか…？
僕は試されているのか…？←

ネクタイを緩めて上着を脱いで
Aのいるベッドに腰掛ける

僕は見ていない…大丈夫だ



でもいつの間にか抑えられずに

ちょっとだけでも､と
綺麗な髪を撫でていた

指の間からスルリと落ちていく長い髪






こんなにも人に触れたいと

思ったのは初めてだ…









｢………｣









いったい僕は…何をしているんだ

・

無防備危険３→←無防備危険１

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す