1話 落下落下、世界へようこそ ページ2
『……ぁー…疲れった、あんのクソ上司、仕事全部投げてきやがって……』
ぐるぐると腕を回しながら肩のコリを軽くほぐす。
現在時刻は既に8時を回っており、辺りは田舎という事もあってか、灯りがポツンポツンと着いているだけだ。
その夜道を私、櫻葉Aは疲れきった体を動かして自宅へと向かっていた。
その途中、必ず渡らなければならない川があり、その橋に差しかかる。
『全く、いつになったらあの上司は……』
一人でいるとやはり上司の愚痴を呟いてしまう、いやそんな事より、楽しいことを考えなければ。
ガサガサと買い物袋を鳴らしながら鼻歌でも歌い出しそうな気分を起こそうと最近の楽しかったこともしくは楽しみな事を思い出そうとして少し上を向いた瞬間に、黒い塊が降ってきた。
『おわっ!』
決して綺麗ではない叫び声を上げて、私は態勢を崩す。
そう言えば_、ここの橋、
コツンと腰骨に当たる低めの鉄の棒。
そのまま後ろに体重は落ち、私は橋から__
落ちた
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?「ほんっとマジですみませんでした」
目の前の黙っていれば美人で残念な女神がそう土下座をかました。
なんでも私の目の前に落ちてきたのはこの目の前にいる女神が大事にしていた観葉植物であり、その観葉植物を植木鉢ごと下界に、私の目の前に落としてしまい、私はそれが原因で落下し、気絶。
そして溺死。
慌てて私の魂を回収して体の欠損部分を修復し、魂を戻そうとしたところ、時すでに遅し、身体と魂の繋がりはぷっつりと絶たれてしまったらしい。
そして先の土下座につながる。
『……あの、ほんと言いたいこと山ほどあるけど、なんで観葉植物落としたの』
女神「あ、いや、その、ですね、月の光を浴びさせようとして、外に持ち出して数歩歩いたら転んでしまって、その時に下界に……」
さっきから思っていたが、この女神全く持ってドジである。
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暁郗 - マフィン……仕様ですよね?? (2021年1月5日 11時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - めっちゃ好みです〜!続き楽しみにしてます! (2020年10月10日 14時) (レス) id: b284cf17d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 好きです〜〜〜!!応援しています!!頑張ってください! (2019年9月19日 11時) (レス) id: a6030a90d7 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - 面白いです!好きです!どうか続き更新のご慈悲を…!! (2019年8月5日 1時) (レス) id: e0e3857385 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - おもしろい!!!!応援しています!!!! (2019年7月25日 1時) (レス) id: e69c1b6ddb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鏡花@狐さん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年6月8日 20時