14話 ページ16
「何あの意外な組み合わせ」
坂田さんはご飯を口いっぱいにほおばりながら呟いた。先程センラさんにからかわれたのはもう忘れたらしい。
「大丈夫ですかね、あの子」
「Aさんもほら!元気だして!」
天月さんは優しく私に声をかけた。佳代ちゃんも心配だし、私の今後も心配だし、何なんだよあいつは……。うまくやっていけるかなぁ。せっかくの同期なのに。
「それより、みんなに相談があるんですけど」
センラさんは手を止め、真剣な表情でこちらを向いてきた。私は食事をする手を止める。
「今回の試験、どうして合格者がこんなに激減されたと思います?」
「確かに」
試験内容は例年通りだった。しかし今年は合格者が六人。受験者の人が色々と文句を言うのも仕方がない部分もあった。
「うらさんは、即戦力が欲しいとか言ってたなぁ」
『私達には言えない何かがある。センラさんはそう思っているんですか?』
「そうですねぇ……。きっと20人いると何か不都合な事があるとしか考えられんのですよ。戦力は多い方が良いに決まっとるのに」
確かに不思議な事だ。騎士団にも定年退職があって、毎年20人は団から抜けている。そこに20人新人が入っても、なんの問題も無いだろう。
「今回の試験、確かに例年通りの内容やった。けど、まふくんやそらるさん、うらたんを出してくる辺りかなり上級の新人を求めている。何かがあるのは、間違えないんですけど」
「センラ、あんま深く考えてもしゃーないで。それに、言わんといけない時が来たら、まふ達も言ってくれるやろ」
そうやなぁ、とセンラさんは呟いた。
私達はこの時知らなかった。
この国の脅威となる存在が、密かに活動を始めていることを。
【入団試験】Fin
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ゴーストルール
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神谷朱里(プロフ) - いちごさん» "こん"です!長細い棒だと思っていただければ大丈夫ですよ! (2019年6月16日 8時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 天月の武器の漢字どうやって読むんですか? (2019年6月16日 3時) (レス) id: 6c34888bc6 (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - はい!!よろしくお願いします!!(^.^)(-.-)(__) (2019年3月11日 15時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - これからもよろしくお願いしますね! (2019年3月10日 23時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - 初投稿だったんですか!!とてもそのように見えなくて驚きました!!更新が遅いのはしょうがないですよ!色々用事もあると思うので! (2019年3月10日 21時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱里 | 作成日時:2019年3月5日 9時