38話 ページ42
『ちょっとまふまふさん、前見て歩かないと危ないですよ？』
「うん」
また空返事か、こやつやりおるな。
ハンカチを買ったお店から出ると、早速まふまふさんは袋からハンカチを出すと、さっきからそれをずっと眺めながら歩いている。
そんな嬉しかったのかなぁ。私が何回呼びかけても、うん、しか帰ってこない。
まぁ目を輝かせながら、嬉しそうにハンカチを見ているまふまふさんを止める気にはなれないんだけどね。
「あ！」
ピタリとまふまふさんは歩くのをやめた。私も驚いて足を止める。
『ど、どうかしました？』
「もうお昼ですよAさん！どおりでお腹が空いたと思いました！」
言われてみれば。多少空腹感があるのが否めない。
「僕、美味しいところ知ってるんです。行きましょう！」
私はまふまふさんに案内されるがまま、後をついていった。
商店街エリアから、私達は飲食店が並ぶエリアへと移動した。城下町って、本当に何でも揃ってるんだなぁ。飲食店エリアは、お昼時と言うのもあってか人通りが多かった。
少し前を歩いていたまふまふさんは、立ち止まって私の方に振り向いて、手を差し伸べた。
『？』
「手、はぐれないように繋ご？」
『へっ！？』
私は戸惑う。男の人と、手を繋いだ事なんてなかった。それに、田舎の村では、カップルがよくやっていた印象が残っている。
「いや？」
『い、嫌じゃ、無いです……けど……』
「ふふっ、じゃあ」
まふまふさんは私の手を掴むと、また歩き始めた。まふまふさんの手、意外と大きいんだなぁと感じていた。細い体とは違い、手は剣を振るときにできるまめの跡もあった。
私は改めて、男の人なんだと思った。
ラッキーボカロ曲
ゴーストルール
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 242人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神谷朱里(プロフ) - いちごさん» "こん"です！長細い棒だと思っていただければ大丈夫ですよ！ (2019年6月16日 8時) (
レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 天月の武器の漢字どうやって読むんですか? (2019年6月16日 3時) (レス) id: 6c34888bc6 (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - はい!!よろしくお願いします！!(^.^)(-.-)(__) (2019年3月11日 15時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - これからもよろしくお願いしますね！ (2019年3月10日 23時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - 初投稿だったんですか!!とてもそのように見えなくて驚きました！!更新が遅いのはしょうがないですよ！色々用事もあると思うので！ (2019年3月10日 21時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朱里 | 作成日時：2019年3月5日 9時
