【観音坂独歩】愛と呼ぶには無理がある【ヒプマイ】

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A視点


「だあっはははははは！！！！」

『笑わないでくださいよ〜…』



1日の最後までもやもやを抱えていると

柳田さんが、相談に乗ると食事に誘ってくれたから

お言葉に甘えて相談したらこれだ

相手を間違えた……



『観音坂さんあんまり会社で仲良くしてる人いないし…余計なのかな〜……』

「そうねぇ、彼あんまりみないね、女の子と絡んでるところとか」

『だから、なんて言うんでしょう、観音坂さんは優しくてとっても素敵な先輩なんですけど…それだけじゃないんです！』

「というと？」


『…お昼たまにおご一緒したりするんですけど、ものっすごい愚痴ったりするんです、クライアントクソ喰らえー！とか、色々…あと、私の話凄く真剣に聞いてくれます！とは言ってもくだらない話なんですけど…

って、なんですか…？そんなに見て…』



ニンマリした顔で私を見る柳田さん

お酒回ってきてるな〜…


「えぇ〜？Aちゃ〜ん、観音坂さんのことだーい好きなのね？」



だ、

だ…！



『大好きだなんてそんなこと！！！！』



思わず叫んでしまい周りの視線を浴びる

恥ずかしい…


『そりゃ、先輩としてとても尊敬してます、大好きですよ？でも…』




なんて言えばいいのか、言葉に詰まってしまう




「…まぁ、たくさん悩みなさい。まだ若いんだから」

『…柳田さんも3つしか変わらないですよ』

「あはははは！20代の3つは大きいわぁ！」



この気持ちはきっと尊敬なんかじゃない

分かってはいたけど


この気持ちの名前を、呼んではいけない気がした。

そんな重大なもの

私には無理があるの…

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