影だった私と王様のその後 【あんスタ】

17光 レオside ページ17

猫たちと遊び疲れたAは

すっかり、眠りについてしまった

ただやはり夢を見るのが怖いのか

おれの服の裾を掴んだままだった

存在を確かめるように

繋ぎ止めるように

「ほんと可愛いやつ…」

裾じゃなくて、おれに抱きつけばいいのに

甘えるの下手だなぁ

サラサラの黒髪を撫でると

くすぐったそうに目を細めた

ちょっぴり不器用なとこも好きなんだけど！

『ぅ…』

小さな呻き声が聞こえた

顔を覗き込むと、眉間にシワが

少し苦しそうな顔だった

「大丈夫、大丈夫だよ」

するとだんだん眉間のシワもなくなり

表情が穏やかになった

「出来るだけそばに…か」

Aが寂しくないように

ずっとそばにいるよ、ずーっと

だって、おれも寂しがり屋だから

『ん……ふわぁ』

「もう起きるのか？もう少し眠ってていいぞ？」

『うん…？れおくんは？』

寝ぼけ眼でおれをみた

「おれはもう沢山寝たから
ほらほらっまた起こしてやるから」

『ん…ありがと』

おれの太ももに頭をおいて

『ふふっ、れおくんの体温なんだか
すごく安心する』

ふにゃりと笑うと、また眠りについた

………

しばらくおれの脳は停止した

思考停止した

「〜っっ…可愛すぎる」

彼女の額を軽く小突いた

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