着飾らない君をいつか自分の色に ページ5
(零side)
凛月「ねぇ、そういえば月ぴーがAにすごく
会いたがってたよ。」
『どうせりっちゃんが今から空港に私を迎えに行く〜
とか言い置いて行ったんでしょ。』
凛月「よくわかったねぇ」
『もー。それくらいはわかるよ。変わってないよね』
『というか帰ってたんだレオくん』
凛月「そう。Aのちょっと前にね。日本で
Knightsとしての仕事をする為に帰ってきたんだ」
凛月と楽しそうに談笑しながら歩くA。
凛月と並ぶと同じ高さだがやはり男女の体格差
があるから当然女性であるAの方が華奢だ。
女性にしては背が高くシュッと細身。
あの瀬名くんですらモデルにならぬことを悔やむ
程の容貌にスタイル。
それなのにAは着飾ることをしない。
斎宮君に根気強く服を送られても決してうんと
首を縦に降らぬ。
いつからだろう。
Aがかかとの高い靴を履かなくなったのは、
Aが我輩と一緒に空けたピアスホールを華美な
ピアスではなく透明ピアスを着けはじめたのは。
思い返してみればAがそれらを辞めたのは
必ず男に振られた時。
例えば気さくで社交的なAに対して
"俺、守りたくなるような子が好きなんだよね。
でもお前は自立してるから"
やら、
"俺、自分よりでかい女は無理なんだよね"
やら、
"お前みたいな男女がそんな可愛いもん付けるんじゃねー"
やら無神経極まりない惨めな男共の放った
がAを支配しているから。
生真面目で素直なAはそれを直に受け止めて
しまったんじゃろう。
だから我輩のラブコールも決して届きはせぬ。適わぬ。
別に我輩はAにかかとの高い靴を履かせて
やりたいし、
我輩の選んだ愛くるしい服も纏って欲しい。
Aの事を自立して1人でで生きていけるとは
到底思って無いしのぅ。
あのポンコツぶりは寧ろ野放しにしておく方が
危険だと思うし、、、。
『、、、いくん!、、、零くん!!!聞いてるの?』
気がつくと目の前にちょっとムッとした顔のA
と心底どうでも良さそーな顔の凛月。
零「なんじゃ」
『何?って聞きたいのはこっちだよ。も〜』
凛月「聞きなよ。俺はKnightsの仕事があるから
Aの預かった猫家まで返しに行けないから
代わりに兄者に預けるねって。」
『零くんに了承得ようと思ったら上の空なんだから』
257人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Chloe | 作成日時:2022年9月25日 23時