あんスタ【もう1人の転校生】3 (ページ5)

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第84話ページ5

瀬名｢ふっ…｣

口から漏れた息と共に、瀬名は笑い出した。

大きな声で空に向かって笑う。

朱桜と鳴上は驚いて、瀬名を凝視。あたしは、ニヤリと笑った。

瀬名｢はぁ…まあ、大体そんなところだねぇ？それに、ゆうくんを手に入れるには、必要だと思ったしぃ？｣

貴｢やっぱりね…で？品定めはどうだったのかしら？｣

瀬名｢まぁまぁって所かな｣

貴｢その他にも理由があるんじゃないの？｣

今度こそ、瀬名の肩が動く。

貴｢Knightsの『王様』月永レオ｣

その名前を出した途端、鳴上と瀬名の顔が歪む。

貴｢連れ戻したいって気持ちも含まれているのでは？｣

探偵が推理するように、人差し指を立ててもう片方の手は背中に回し、瀬名の周りを歩く。

貴｢不登校原因は天祥院って所？Tricksterが生徒会を倒し、それに協力した人物が自分の所属ユニットに居れば、戻ってくるはずだ｣

そう、踏んだのだ。瀬名は。

意地はってるけど、本当は戻ってきて欲しいくせに。

席を空けて待ってるくせに。

代わりを、やってあげているくせに。

強がりなんだから。

貴｢でもあたしは、どのユニットにも所属する訳にはいかないんだ。理由は聞かないでね☆少しでも希望を持ってるなら、そのまま待ってて欲しいなぁ…勝つからさ｣

お決まりに、ウインクして今度こそ、あたしたちはその場を後にした。