あんスタ【もう1人の転校生】3 (ページ22)

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第101話ページ22

貴｢はい？｣

守沢｢そうだったのか！？それは、すまない｣

散歩に行きたがっているが行かないと言い張るご主人にシュンとする犬のように、守沢の耳が下がる。

それ以前に、Knightsのものとは？瀬名にストップ！と突っ込む。嫌な顔して、なに？と言われた。

貴｢いや、何じゃないでしょ。いつからあたしは、あんたらのものになったの｣

守沢｢違うのか？｣

違います！全力否定し、瀬名は舌打ちをした。なんや、こいつ。

希望の光を手に入れ、目を輝かせた守沢の言葉を遮るようにあたしが先に口を開く。

貴｢悪いけど、あたしは、どのユニットにも、所属する気はないから｣

ピッと掌で二人を止める。そうかぁ…と、守沢は再び目を伏せさせた。

｢おはよう｣

亀裂を入れるように、優雅な声音が聞こえてきた。

威嚇をするかのように瀬名と守沢が振り返る。あたしは、口角を上げた。

貴｢おはよ。天祥院｣

天祥院｢ふふ。朝から元気だね｣

貴｢まぁね？そっちこそ、ご気分いかが？｣

天祥院｢どう思う？｣

浮かべる微笑が、とても冷たい。細まる視線には凍りつかさせる。

貴｢あれも経験のうちよ。Trickster(あのこたち)も、あんたたちも、学院全体が、一つの奇跡を夢に見れるからね｣

天祥院｢でもそんなもの、簡単に潰れてしまうよ｣

貴｢潰れるんじゃない。あんたたちが潰してたんだよ｣