あんスタ【私は、このﾌﾟﾗﾝを提案いたします。】2 (ページ30)

今日:30 hit、昨日:1 hit、合計:70,375 hit

69話ページ30

零｢成功に終わってよかったのう｣

ボストンバッグとプレゼントを手に、翌日、私が訪れたのは軽音部部室である。

今は授業時間なのだが、彼はどうやらあまり参加していないらしい。

部室で寝ているとの情報を入手し来てみれば、どうやら本当だった。こちらからすれば、一対一で話せるからちょうどいい。

貴｢これを｣

渡した紙袋。そこには｢Air｣とかかれた、シンプルな黒と白文字の袋だ。

それを受け取った朔間くんは、なんじゃ？と中を覗く。

貴｢私のよく行くカフェの美味しいスイーツです。今月人気の、夏みかんを使用した爽やかカップケーキだとか｣

零｢ふむ…まさか、これで今までの件を相殺する気ではあるまいな？｣

貴｢いいえ。貴方の力になれることがあるのなら、快くお引き受けいたします。今回も助かりました、では｣

静かに扉を閉める手は、マメが潰れて絆創膏だらけだった。

零｢…汐見A…ホント、よく分からぬ女性じゃ…♪｣

本当の夏は今からが本番である。