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第79話 ページ42

「なぁ」

「なんですか」

夜道に伸びる2つの影。

「お前は、なんでアイツの友達なんだ?」

「友達になってはいけない理由でもありますか?」

「いやねぇけど。その、アイツってその、結構キツい性格してるだろ」

「そうですね。でもそれも、愛嬌ですよ」

「でも、あの先輩にだけは、違うじゃん」

「恋心とはそういうものです。特別でしょう?感情的に」

「そう、だけど…」

「手を引いた方がいいと思いますよ。傷つくのは、貴方ですから」

「じゃあ、お前は」

「私?」

「お前だって、傷つくだろ」

空を見上げた。

うるさいくらいの満月だった。

「私は…」

その瞳に映るのは、自分ではなく、他人。

その気持ちがどれだけ痛いかは、良くわかる。

だって、同じだから。

「私は、華乃音ちゃんが幸せならば、それで幸せです」

「ふぅん…でも、間違ってることは間違ってるって言わねぇと」

「はい?」

「じゃねえと…きっとアイツ、道を踏み間違える」

「…」

「だから」

「大丈夫ですよ」

これは、確信に近い答えだ。

「だって、あの人は特別ですから」

あの会場で偶然見た。本人は最悪だと語ったあの番組なるものに。

心を動かされたのは事実だから。

「きっと、A先輩が伝えてくれるはずです」

伝える者と伝えてもらう者。

手を差し伸べて、相手の奥深くに眠る『思い』を呼び起こし、短い時間で組み立てる魔法のような番組(もの)

全ては『奇跡』で作り上げられる。決して、簡単なものなんかではない。

だからこそ。その繋がりがきっと、導いてくれるはず。

ハッピーエンドというなの、終幕へと。

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(プロフ) - 千代さん» ありがとうございます。まだまだ未熟者なので、流石に人気は出ないですね…。もっと精進しなければ。これからも素晴らしい作品だと言ってもらえるように、努力しながら、更新頑張っていきます! (2018年3月12日 22時) (レス) id: 09070ac26a (このIDを非表示/違反報告)
千代(プロフ) - そう言いたいほど大変素晴らしい作品です。私自身、放送部の部長をしていて楽しめましたし、なにより内容が素晴らしい。羽風好きになりそうですなんかもう…有難うございます(←)これからも読ませて頂きます。更新頑張ってください! (2018年3月12日 0時) (レス) id: b14c7e5392 (このIDを非表示/違反報告)
千代(プロフ) - 初めまして。昨日この作品を見つけて読ませて頂きました。文が拙いし、長くなりますが感想を言いたいです。”なぜ人気でないんだ”。 (2018年3月12日 0時) (レス) id: b14c7e5392 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年2月27日 22時

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