第28話 ページ30
そっか。
何度も何度も言ってきてくれたのは、私の背中を押してくれてたんだ。
青峰「自分が思ってる以上に、案外、愛されてんだぜ?」
本当に大好きだって、思ってくれていたのかな。
青峰「何があったか知らねぇけど、元気な方がお前らしいよ」
大きな手が私の頭を包んだ。流石、バスケ選手だ。
青峰「お前はちゃんと、愛されてるよ」
『泣きそうな顔してるのに、笑えるわけないよ!』
私のことを、本当に想って…。
泣くのは、やめよう。
貴「ありがとうございます」
青峰「おう!」
私の心に渦巻く黒雲さえも吹き飛ばすように、青峰さんの笑顔は輝いていた。
青峰さんと別れて、から。
どうしよう。
家に帰ればあいつが待っている。まさか、こうも早く家が特定されるとは思っていなかった。
孤児である私にとって頼る人なんていない。預かってもらっていた孤児院はもう無い。
学校に帰ればアイドル科の生徒と出くわしてしまうかもしれない。あんなこと言っといて、今から何食わぬ顔で戻るなんて失礼にも程がある。
スギの家に…あぁ駄目だ。電車で行かなければならないが、ちょうど終電が過ぎていってしまった。
貴「私ってほんと、運がないよなぁ」
私の後ろにある草むらから、音が鳴る。
それに気づいていない私はどうしようかとスマホをいじっている最中だった。
ぬっと伸びてきた手が、私の腰を捉え、引き寄せる。
私の足元に、スマホが落ちた。
42人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カグサ(プロフ) - 羽風先輩の執事服とか私得すぎてもうほんとに無理です(語彙力)連コメ失礼いたしました! (2017年12月27日 20時) (レス) id: 754d74c58c (このIDを非表示/違反報告)
顥(プロフ) - カグサさん» ありがとうございます。頑張ります! (2017年12月27日 20時) (レス) id: 09070ac26a (このIDを非表示/違反報告)
カグサ(プロフ) - 1話から一気に読まさせていただきました!とても素敵な作品だなって思いました。更新頑張ってください。応援してます。 (2017年12月27日 20時) (レス) id: 754d74c58c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ