あんスタ【世界は動いている】2 (ページ26)

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第64話ページ26

貴｢修学旅行の、班…？｣

渡されたのはアイドル科の班わけされた人達の名前だ。

お邪魔している生徒会室には蓮巳先輩と、鬼龍先輩以外はおらず、どこかへ出かけているか、練習へ行っているか、だ。

蓮巳｢単独行動は危ないだろう。お前は、一応、女子であり他科目に所属している身なのだから｣

貴｢そんなに気を使う必要は無いかと…だって、部外者ですし｣

蓮巳｢俺たちのカメラマンなのだから、配慮するのは当たり前だろう？｣

清々しいほど、綺麗な顔してそう言われてしまって、正直心臓が軽く跳ねた。

夢見る乙女達が言われたら失神してしまうだろう。

貴｢…ありがとうございます｣

昔から、ぼっち体質だった私を気遣ってくれる…。この人達とかかわりあう中で、むず痒さも学んでいった。

貴｢班は、また後日、決めます｣

蓮巳先輩は、｢わかった｣と頷いて、私は生徒会室を出た。

修学旅行なんて、行ったことがないから…。

貴｢楽しみ、だな…♪｣

誰にも見られないようにと口元に貰ったプリントを当て、口元を緩ませる。

軽い足取りで一眼レフを首元で揺らしながら、私はレッスン中のアイドル生徒の元へ行く。

その様子をこっそりと見ていた３ｰＡ組。

私とは違って、不敵な笑みを浮かべていた。