黒子のバスケ【あの青春をもう一度】最終章 (ページ9)

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第48話ページ9

青峰｢…はぁ｣

呼び出して、待ち合わせ時間まで残り5分。

練習終わりだったため、桐皇のジャージ姿で待ち合わせに来ていた青峰は、スマホの時計を見て、眉を寄せまた。

青峰(また、来ないんじゃねえか…)

不安をよぎった頭を横に振り、携帯をポケットになおす。信じる、待つと決めたのだから、俺は待つ！と、心で叫んで。

貴｢おまたせ｣

青峰｢Aっ…！｣

緩くウェーブをかけて下ろした髪、白のセーターと、赤のフレアスカートに、黒のパンプス。

貴｢時間は、間に合ったよね？｣

青峰｢お前、その格好…｣

貴｢あ、に、似合わなかったかな？｣

いつも会っていたけど、試合前に少し時間をほしいと言われちゃうと…こっちも、少し意識してしまうというか、可愛いところを見てほしいと言いますか…。

昔歩いた道を、静かに並んで歩く。

星が綺麗だな～なんて言っても、青峰は興味が無いんだろう。うん。私もそこまで、興味はない。

貴｢あ、そうだ｣

ポケットから取り出して、青峰に渡したものは、青峰の背番号がかかれた黒のユニフォームとバスケットボールのついたキーホルダー。

貴｢前、私にくれたでしょ？お守りとして、私からもあげるね｣

青峰｢…サンキュ｣

握りしめた青峰は、それをすぐに携帯にストラップとしてつけてくれた。チャリっと揺れて、月明かりに軽く光る。

青峰｢あとさ｣

貴｢？｣

青峰｢…勝利のキス…くれねぇか｣

有無なんて言う前に、強引に引っ張られて、私の唇には彼の熱い唇が重なった。