第54話 ページ17
鳴上｢ん？｣
凛月｢なに？どうしたの〜？｣
移動教室に行く廊下で二人が目にしたのは何やら電話をしながら叫んでいるあたしの姿。
貴｢だから！！そんなことしても何の解決もしないでしょ！？いい加減にしてよ！｣
鳴上｢な、なにやら大変そうねぇ…？｣
凛月｢誰に怒ってるんだろ｣
八つ当たり気味にスマホの通話終了ボタンをタップ。ベストのポケットにねじ込んであたしは教室に戻る。
鳴上｢深刻そうだったわねぇ？もしかして…また、何かあったんじゃ？｣
凛月｢あ〜有り得るかもねぇ？誰だっけ…七瀬さん？｣
鳴上｢もっと大変になるまえに、あたしたちでAちゃんを守ってあげましょ！｣
昼休み。
朱桜｢おや？｣
仙石と共に廊下を歩いていた朱桜は、敷地内にいるあたしと一人の男の姿を捉え、首を傾ける。
仙石｢どうやら揉めている様子でござるな？｣
朱桜｢あの方は誰なんでしょうか…｣
遠くで何を言っているかは聞こえないのだろう。相手があたしの両肩を掴みあたしが振りほどく。それを見て朱桜は危険信号を感じ取った。
朱桜｢Aお姉さまの事は、私が守ります｣
握りしめられた拳は、硬い。
貴｢はぁ…｣
放課後の授業はサボってしまおう。予鈴とともに机に伏せる。
椚｢橘さん！何寝てるんですか！｣
スパコーン！！！と、あたしの頭にナイスヒットの教科書(運良く角は回避)。クラスは爆笑に包まれ、あたしは怒りに顔を上げる。
｢橘さんはいらっしゃいますか？｣
違う教科の先生があたしの名前を呼ぶ。
｢橘さんに面会人がいらっしゃってるんですけど｣
貴｢は？｣
面会人って………あたしなんかやらかしたみたいやんけ((
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作者名：�� | 作成日時：2017年7月9日 0時
