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第55話 ページ17
BGMは騒音。楽しげな声は雑音。
ゲームセンターの奥へと足を運ぶ。そこには、ガラの悪そうなヤツらがあたしを見てはニヤニヤと口元を緩ませる。
煙草を咥えている一人のオッサンが、煙をこちらに吹いてきたので思いっきり手を振り煙い空気を散らした。
リーダーの風格のある女が立っている。
貴｢お待たせ。
OX｢ふん｣
あたしはブレザーを脱ぎ捨てた。ブラウスの袖を捲り、膝の位置まで曲げる。
スニーカーのつま先を揃えて、大きく息を吸いこんだ。
OXも、被っていた帽子のツバを掴み頭の後ろに回す。ストレートの切りそろえた髪を梳く。前髪も同じように斜めに切りそろえられ、隙間から見える鋭いつり目がちの瞳が突き刺さる。
踵同士を整えて、OXのピアスをついた艶かな唇が動く。
OX｢勝負は3曲。一曲目の選択はこっちがやる。二曲目はあんた。三曲目はルーレット｣
貴｢了解｣
百円玉を手にし、コイン口に投入。
ゲーム機に装備されているスピーカーから音が鳴り始めた。モニターをスライドさせながら、OXが曲を選択していく。
決めたのか、音楽が変わり真正面にあるモニターにダンサーが現れる。こいつに合わせて踊れ、という事だ。
足元に敷かれているシートの範囲内…という事か。
OX｢真剣勝負だからな｣
貴｢当たり前でしょ｣
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作者名：�� | 作成日時：2017年5月28日 22時
