黒執事【その執事、再び】 (ページ21)

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第19話ページ21

貴｢セバスチャン｣

ｾﾊﾞｽ｢やれやれ、またですか？｣

３時間目。アタシは授業をサボる口実に体調不良を使った。

保健室には保険医として赴任してきたセバスチャンが居る。

ベッドに腰をかければスッと差し出される紅茶。

すまないとそれを手に取って口に含むと香りが鼻腔をつき、口の中が甘さで満たされる。

貴｢そうだ。貴様に話があるのだが｣

ｾﾊﾞｽ｢何でしょう？｣

貴｢今度、赤司財閥が豪華貨客船にてパーティーを開くそうだ。そこに皇家も呼ばれてな。親だけかと思っていたんだがどうやらアタシも出席可能になっているようだ。貴様が手配したのか？｣

ｾﾊﾞｽ｢いいえ？そのような事は｣

貴｢と、なると言ったのは赤司征十郎か…｣

マネージャーになってから数週間。
桃井さつきとの仲が深まったか否かはさておき、1軍選手との溝はそのままのままだった。

しかし、赤司征十郎は違う。

気にかけてくれているのか手を貸してくれたり、何やら教えてくれたりと世話を焼いてくれるのだが…

貴『貴様に世話を焼かれる程、分からない事は無い』

と、言い放ってしまったのが昨日の話。

そして、出席が認められたと知らされたのは今朝の出来事。

興味を持たれた事は確かだ…。

貴｢そのパーティーに出席しようと思っている｣

ｾﾊﾞｽ｢はい｣

貴｢そこで貴様にアタシの母親、皇家現社長を紹介してやる｣

ｾﾊﾞｽ｢それはそれは楽しみですね｣

貴｢ああ…｣

向こうから寄ってくれるとは幸運だ。

赤司征十郎感謝するぞ。

これを機に、全てを壊してやる。